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夢よりも深い覚醒へ 3・11後の哲学 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2012/03/08 |
JAN | 9784004313564 |
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夢よりも深い覚醒へ
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3.7
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東日本大震災と原発事故が問いかけている倫理的な問題について、さまざまな思想的資源を活用しながら、考察をおこなっている本です。 著者は本書の冒頭で、脱原発という方針を「いきなり結論」として提出します。しかし問題は、これまでもこれからも、原発をめぐる議論がロールズの想定するような民...
東日本大震災と原発事故が問いかけている倫理的な問題について、さまざまな思想的資源を活用しながら、考察をおこなっている本です。 著者は本書の冒頭で、脱原発という方針を「いきなり結論」として提出します。しかし問題は、これまでもこれからも、原発をめぐる議論がロールズの想定するような民主主義的な議論の枠組みによって正解に到達することができないという点にあります。著者は、バーナード・ウィリアムズの提起した「道徳的運」の概念を用いて、行為の倫理的な価値が偶発的な結果によって遡及的に決定されてしまうという問題や、ロールズの「無知のヴェール」という装置では未来世代との連帯を基礎づけることができないといった問題をあげて、このことを明らかにします。 そのうえで著者は、ユダヤ・キリスト教における神義論や、マルクスによるプロレタリアートをめぐる議論、さらには江夏の二十一球のエピソードなどを紹介しながら、問題を掘り下げていきます。著者は、この否定的な現実が神の国であるという逆説をバネとすることで、新しい倫理を立ちあげることができるという見通しを語り、さらに真理を知らない社会運動の指導者が、いまだわれわれによっては到達しえないでいる未来の他者との連帯の道筋を切り開くことの可能性が論じられています。 本書では、原発をめぐる問題が、倫理というフィールドにどのような問題を投影しているのかということについて議論が展開されていますが、中心的な問題はむしろ、ロールズの想定する民主主義によっては連帯することが不可能な他者との連帯の可能性を示すことにあると理解することができます。ただその結論については、アポリアをすべてパフォーマティヴな次元に投げ込んでしまっているだけではないかという疑問も感じます。
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夢よりも深い覚醒へ――3・11後の哲学 (岩波新書) (和書)2012年07月22日 15:51 大澤 真幸 岩波書店 2012年3月7日 原発についてからイエス・ソクラテスへそしてヘーゲルとマルクスの思考方法など思考がなされている。 ハンナ・アーレントが危険思想はない思考...
夢よりも深い覚醒へ――3・11後の哲学 (岩波新書) (和書)2012年07月22日 15:51 大澤 真幸 岩波書店 2012年3月7日 原発についてからイエス・ソクラテスへそしてヘーゲルとマルクスの思考方法など思考がなされている。 ハンナ・アーレントが危険思想はない思考することが危険なのだと言っている。 そして思考停止こそ悪である。 そういう意味で、3.11後から神・世界・人間を思考し続けるその姿勢は、それ自体、思考停止することを強烈に批判している。 見習った方が良い姿勢だと思う。
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1「未来の他者」はどのようにしたら、私達の意思決定コミュニティーのメンバーに入れることができるか? 2「神の国」に近づくためには、現実をどのように位置づけることができればよいのか? 3自分たち自身を「プロレタリアート」として認識することはできるか? 同じ頂に登るための3つの...
1「未来の他者」はどのようにしたら、私達の意思決定コミュニティーのメンバーに入れることができるか? 2「神の国」に近づくためには、現実をどのように位置づけることができればよいのか? 3自分たち自身を「プロレタリアート」として認識することはできるか? 同じ頂に登るための3つのアプローチについてのスリリングな論考。 リーダブルであるが、私には難しいことも多いのが正直なところ。 要再読か。
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