板橋資産家殺人事件の真相 「日中混成強盗グループ」の告白

李策【著】

• 販売会社／発売会社: 宝島社
• 発売年月日: 2012/02/20
• JAN: 9784796685375

商品レビュー

2012/08/02

板橋で資産家が殺された事件。新聞では読んでいたが、頭の中では完全に「風化」されていた。ちょっと整理する意味もあって手に取った。
本書によると、犯人グループは日本人、外国人の混成らしい。主犯は中国残留孤児らしい。そして「日本人になった」人間の「親族」としてまた日本人として入国する。
暴力団関係者が集めた情報をもとに彼らが事務所、個人宅に押し入る。「やばい」カネだった場合は警察に届けることもないらしい。
意外と身近なところで犯罪の種が蠢いているのだなあと実感。

2012/04/07

警察の検挙率が低下していると聞くが、この本を読むと確かにそうかもしれないと思う。
あまりにも手口がシステマチックになり、しかも外国人が絡んでいる。国外に逃亡されたらもう追いかけることもできない。
さらにこの事件は現場が放火されているため物的証拠がほとんどない。歯がゆいのは本書に登場する男の告白によりほぼ犯人グループが特定されていることだ。
それなのに逮捕できない理由とは・・・？

本書において「真相とされている話」はかなり信憑性が高いと思える。ちょっと散漫で物足りない部分もなくはないが、いろいろな障壁がある中でよくぞここまでパズルのピースをつなげたものだと感心した。