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人生と運命(2)
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 2012/02/14 |
JAN | 9784622076575 |
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人生と運命(2)
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商品レビュー
4.7
4件のお客様レビュー
独ソ戦下のソ連での一家族が中心。ビール飲みながら読むには重すぎる哲学的文学。民族主義vs革命。前者では絶滅収容所の恐怖が生々しく描かれ、後者では個人に忍び寄る粛正の恐怖が静かに描かれる。480ページという厚さも気にならない。詳細な感想は3巻で。
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第2巻。 グレーコフとアウシュヴィッツ、そして古参共産主義者と親衛隊員の問答がメインの巻。 グレーコフは共産主義者的には落第だが、戦争の現実をよく知っておりどことなく憎めない人間だ。ひょうひょうとしているが自分が何のために戦っているか深く考えているような描写もあり、またそのことについてほのめかしはするものの決してペラペラとしゃべらないところがよい。 アウシュヴィッツは本当に胸が痛くなるようなシーンで、電車の中で息をつめながら読んだ。実際にアウシュヴィッツに行ったことがあるが、その時はあまり現実感がなかった。皮肉にも、この本でそのシーンを呼んでいるときに昔見たアウシュヴィッツの情景を思い出して動悸が止まらなかった。 古参共産主義者と親衛隊員の問答は、その1章あとの親衛隊に寝返った人間の手記を含めて興味深く読んだ。親衛隊員はファシズムと共産主義の原理は同じであり、指導者が違うだけだと主張する。古参共産主義者は惑わされるが、あと一歩のところで踏みとどまり、話しても無駄だと親衛隊員に伝える。寝返った人間は、この世の無私な善こそが何よりも強く、最終的に世界を救うと書いているが、自分は囚人仲間を裏切って密告者になっている。寝返った人間の手記が一番しっくりくるが、彼は裏切りものになっており、古参共産主義者の考え方は理解できない無慈悲なところがあるが、少なくとも彼は囚人を裏切ることはなかった。それぞれの理想と現実が交差するような仕掛けには驚いたし考えさせられた。 この3章以外にも素晴らしい部分はたくさんあり、読み応え抜群だが、例によって前提知識が無いと読みにくいため星4とした。
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ソヴィエトの全体主義が党員、兵士、科学者、農民たちの考えや行動を蝕んでいく様が伝わってきます。ドイツのファシズムも非人道的で狂気に満ちていますが、全体主義はそれよりももっと恐ろしい気がします。人々が密告し合うのです。誰もが他人を信用できなくなり、疑心暗鬼に陥ります。人々は知らず知らずのうちに国家に対して従順になります。現在の世界を見回してみても、中国然り、北朝鮮然り、ロシア然り、そしてじわじわと日本も。
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