青にまみえる

左能典代【著】

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2012/01/30
• JAN: 9784103535034

商品レビュー

2024/07/28

再読したので一言書き
残します。

有史以前から福建省の
深山に自生するという
茶葉、水金亀─

幻の茶葉を求め歴史の
流れを辿り、

夢の中で老師と孔子と
茶問答するほどに古の
旅路に酔いしれる。

そう、酒ではなく茶に
酔ってしまった主人公
夕子。

まあ茶のソムリエとか
いるくらいですしね♡

悠久の時を超え大地の
気を吸い込み育まれた
黄金の一滴は、

身体の中を風のように
渡り、

混迷する現代を生きる
私たちの心と体を癒す。

生きた茶の効能は人智
を超え名医の治療をも
超える。

その奇跡たるや時空を
超えた魔法の如し─

ペットボトルやティー
バッグも美味しいけど、

たまには専門店で量り
売りしてる茶葉から♡

さて、私も青にまみえ
てきますね♪

2012/03/01

シルクロードで有名なトルファン郊外の火焔山や高昌国址をスタートに繰り広げられるのは、一人の女性と中国茶との不思議な出会いと係わり合いだ。

次第に展開されていく悠久の国・中国を舞台とした茶の奥深さに引き込まれていく。

敦煌のはずれ、鳴沙山で一人のインテリと出会うことで巡りあった曰くつきの「大紅袍」との運命的な出会いが、主人公の牧ノ原夕子を中国茶の世界へと導いていく。

そして天からの声に導かれて彼女は美術の世界から離れ、日本で中国茶と係わる仕事を興していく、、、　そして、タイトルの意味は最後になって理解される。