![ローズ・ベルタン マリー・アントワネットのモード大臣](https://content.bookoff.co.jp/goodsimages/LL/001678/0016781055LL.jpg)
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ローズ・ベルタン マリー・アントワネットのモード大臣
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白水社 |
発売年月日 | 2012/01/25 |
JAN | 9784560081914 |
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ローズ・ベルタン
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ローズ・ベルタン
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マリー・アントワネットを籠絡し、ヴェルサイユを財政難に陥らせた悪どい商人として語られてきたローズ・ベルタン。だが、ベルタンは女性が独立して経営者になれる当時最先端の職業〈モード商〉のロールモデルであり、自らを芸術家と自負するファッションデザイナー界のパイオニアだった。悪人として描...
マリー・アントワネットを籠絡し、ヴェルサイユを財政難に陥らせた悪どい商人として語られてきたローズ・ベルタン。だが、ベルタンは女性が独立して経営者になれる当時最先端の職業〈モード商〉のロールモデルであり、自らを芸術家と自負するファッションデザイナー界のパイオニアだった。悪人として描かれてきた女性を先駆者として再評価する伝記。 山崎まどか『優雅な読書が最高の復讐である』で紹介されていたのがきっかけで手に取ったが、めちゃくちゃ面白かった。マリーが服飾費で王室の財政を傾かせたのはもちろん知ってたけど、そのドレスが全部一人の女性によるデザインだったとは(この人ベルばらにでてきたっけ?)。 モード商というこの時代に生まれた職業がまず興味深い。デザイナー兼スタイリストみたいな仕事で、本来はドレスそのものというよりパスマントリー(飾り)やアクセサリーや鬘などをメインに扱い、最終的なコーディネートを整える役割のようだ。 ベルタンは今で言うパーソナルデザインのようなものを一目で見抜く能力があったらしく、顧客は彼女がちょっと手を加えるだけで見栄えが良くなることに夢中になったのだとか。服を"似合わせる"ことのできる人だったのだろう。 ヴェルサイユへ来た当初、マリーは容姿に無頓着になり歯も磨かずに過ごしていたという。私は『ロリータ』のドローレスがどんどん無気力になり風呂に入らなくなった描写を思いだし、政略結婚で外国へ嫁いだ十代のマリーの痛みを思った。そんなマリーの心にファッションを通じてするりと入り込んできて、着付けのため二人きりで寝室に籠ることもあったというベルタンとの出会いは、一体どんな意味を持っていたのだろう。 「燃えるオペラ座色」「男のげんこつ」「気取り屋の中身」「ニンフの太腿」など、ベルタンのネーミングセンスを眺めていると話し相手として面白い人だったんだろうなと思う。例の頭に船が乗ってる鬘もベルタンの発案。マリーの要望であの性別不明者シュヴァリエ・デオンの女性服も作っている。ブランディングがうまく、フランス以外にもヨーロッパ中の王室に出入りしていて、ベルタンのせいでスペインとフランスが一触即発になりかけたこともあったとか。 ベルタンは平民出身ながら王妃のモード商として、そして芸術家としてのプライドを持っていた。当時は各職人が所属する組合などのしがらみが多かったが、ベルタンは「作法にのっとった衣装とは別に、想像力の産物としての衣装の制作を可能にした」、まさに今のモード界を先駆ける存在だった。そして自らが経営者であり続けるために生涯独身だった(当時結婚するとさまざまな契約で夫に許可を取る必要が生じた)。 高級ドレスが生みだす需要に支えられている末端労働者たちのため、革命中にベルタンの店が営業停止に追い込まれることはなかったというのが、平民からの成り上がりストーリーとしてあまりにもよくできている。結局は亡命するのだが、獄中のマリーにはギリギリまでスカーフなどを届けていたそうだ。 ベルタンは革命後もモード商を続けたが、時代は移り変わり、ナポレオン夫人ジョゼフィーヌのお気に入りモード商が男性だったのを皮切りにモード界も男性中心に変わっていってしまった。ベルタンが自伝や手記を残してないのは残念だが、本書は丁寧な裏付けで女性デザイナー界のパイオニアとしてベルタンを復権させようとする著者の熱い思いが伝わってくる良い本だった。
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マリーアントワネットのモード大臣ローズベルタンの存在は知らなかったので、興味深く読んだ。 さまざまな文献を参考に書かれていて、当時のパリの様子がわかり、面白かった。
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平民だったベルタンが、どのようにして王妃御用達のモード商になったのか。彼女の生涯を綴った伝記。 確かな技術と時代を先取りするアンテナを持っていたことがよく分かった。 経営者としても優秀だったんだな。 図版が少なくてなかなかイメージしにくい部分もあるから、あとで調べてみよう。
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