技術は真似できても、育てた社員は真似できない 老舗ベンチャー・ホッピービバレッジの人財“共育"実践記

石渡美奈【著】

• 販売会社／発売会社: 総合法令出版
• 発売年月日: 2012/01/23
• JAN: 9784862802910

商品レビュー

2019/07/24

本書の著者、石渡美奈さんはホッピービバレッジ株式会社の代表取締役社長である。この会社では、ホッピーを製造販売している。ホッピーとは、ビアテイスト清涼飲料水であり、1948年に赤坂で製造販売が開始されたものである。
本書は、人材育成について語られている。また、新たな社員をどのように育てていくのか、今までどのようにして育ててきたのかということを、石渡さんの経験を生かして述べられている。そこで著者が大切にしていることは「共育」である。第五章に「職業」を表す英語が「vocation」と書かれている。これの意味として「神から与えられた使命」「召命」が挙げられている。自分が与えられた使命をしっかりと果たし、身の周りの人と、共感ができるということは、とても大切なことである。
著者は、人と向き合うことは、合わせ鏡のようなものであり、自分が手を抜くことによって、社員も手を抜いていると述べている。その通りであると感じた。たとえば、静かにしていなければならない空間があった時、誰か一人が声を出すことによって、周りの人も話し出してしまう。それと同じことである。特に、リーダーであり、人をまとめる役割を果たす人がだらけてしまうと、その周りの人もだらけてしまう。著者のように、自分の行動をしっかり見つめ直し、今後に生かすことの大切さに改めて気づいた。
私が印象に残っている言葉は、第三章に書かれている「やってミーナ!力」である。そこに「挑戦したい人は、思い切ってどんどんチャレンジして」と書かれている。私は、この言葉はとても説得力があるものに感じた。なぜなら、今まで、何かチャレンジしたいと思っていても、中々実行することができないでいたからだ。考えているうちに、「やっぱりいいや」と思ってしまうことがよくある。人に言われて行動するのではなく、自分から少しでも行動してみようと思った。まずは、就活にむけて、気になる企業へのインターンシップには積極的に参加し、今やるべきことに進んで行動していきたいと思う。
私は、この本をきっかけに、ホッピーを飲んでみようと思った。著者のこれまでの苦労があったからこそ、会社と社員の成長に繋がっている。そして、新たな人材を育成するために、まずは行動してみる。本書は、自分を見つめ直すきっかけにもなった。皆も、本書を読み、ホッピーを一度手に取ってみたらどうだろうか。

2018/10/28

ホッピ−ビバレッジ第3代社長、ホッピーミーナこと、石渡美奈氏の1冊
東京にいたころ、会社の飲み仲間に連れて行かれた、串揚げやで、ホッピーのうまさに開眼し、
それから、ホッピーの本を探し読み、彼女の存在を知る。

自身の成長から、社員の成長について、いろいろな切り口から共育という言葉をつかい解説をして
くれている。

自分の会社の実例をもとに話を展開されているため、非常にわかりやすい

愉快は主観、面白いが共感・・

最後に自分の中になにかすとんと落ちた気がします。

2014/04/08

ホッピー跡取り娘の3作目。前2作も読んでいたので流れで読んだ感じだが、結果的に古い血から自分のコントロールしやすい新しい血に入れ替えながら、会社としての成長を試みようとしているというのが見て取れる。二代目・三代目が取り組もうとする世代交代のアプローチの一つではあるが、むやみに事業拡大を通じてそういうことをやろうとしていない点は好感が持てる。一ファンとしては安定的に供給していただければという想いが先に立ちますが…