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灰色の地平線のかなたに
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2012/01/27 |
JAN | 9784001156515 |
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灰色の地平線のかなたに
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商品レビュー
4.5
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第二世界大戦中のリトアニア。画家を目指していた15歳の少女・リナは、ある晩、ソ連の秘密警察に捕まり、シベリアの強制労働収容所へ送られます。スターリン政権下におかれた15歳の少女の過酷な運命を描きます。スターリンによる独裁政治をテーマにした10代向けの作品は少なく、長編ですが中学生...
第二世界大戦中のリトアニア。画家を目指していた15歳の少女・リナは、ある晩、ソ連の秘密警察に捕まり、シベリアの強制労働収容所へ送られます。スターリン政権下におかれた15歳の少女の過酷な運命を描きます。スターリンによる独裁政治をテーマにした10代向けの作品は少なく、長編ですが中学生からぜひ挑戦してほしい1冊です。
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この衝撃的な話を読みながら何度も考えたのが、極限状態の中でリナは「なぜ、生きのびることができたのか」ということだった。 ひとつの言葉や情景を引き金に、リナが過去を回想するシーンが繰り返される。過去が美しいだけにその対比はとてもつらい。 けれど想い出はつらい現実をひと時忘れさせ、...
この衝撃的な話を読みながら何度も考えたのが、極限状態の中でリナは「なぜ、生きのびることができたのか」ということだった。 ひとつの言葉や情景を引き金に、リナが過去を回想するシーンが繰り返される。過去が美しいだけにその対比はとてもつらい。 けれど想い出はつらい現実をひと時忘れさせ、離れ離れになった大切な人たちを今に引き寄せリナを支えたのかもしれない。 著者のルータ・セペティスは、「この小説全体がラブストーリー。彼らは愛によって生きのびた。自分なりに選んだ愛を貫き、それによって生き続けることができた」とある。 愛する対象を強く想う、その強さが自身の生命をも支えるのだろうか。 リナを支えたのは、家族への愛、絵を描くことへの愛、未来を信じ愛する気持ち・・・。理不尽に全てのものを奪われる中で、愛も想い出も決して奪われることはない。「決して奪われないもの」を持ち続けることが、生きのびる上で重要だったのではないか。 また、リナが生きのびられたのは、母親の存在無くしてはあり得ない。全ての人に愛を与える母の姿から、リナは生き方を学んでいく。母親が亡くなった後もリナと幼い弟が生き残れたのは、母親がまわりの人たちに与えた愛によって、守られていたのだろう。 エピローグで、リナとヨーナスが解放されたのは13年後、そしてこの話が明らかにされるのが41年後だったことに衝撃を受ける。それが歴史の真実だということに改めて愕然とする。 13年間、子ども時代の全てを収容所で過ごしたヨーナスやヤニナのような子どもたちは、その後をどう生きたのだろう。想い出に支えられるとは逆に、想い出に囚われることもあるだろう。 これほどの過酷な状況に想像すら追いつかず、リナたちの気持ちを理解できたとはとても言えない。 けれど、思い出が今の私を支えてくれるということを、この年齢になってわかるような気がする。
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凍てつく海の向こうにを読んで、同じ作家さんでこの作品を知りました。この作家さんは、天の声心の声のようなものが入るのが特徴かと思います。凍てつく海の向こうにはドイツとの物語、灰色の地平線のかなたにはロシアとの物語。どちらも第二次世界大戦の過酷な状況下でもまっすぐ生きた人々のリアルな...
凍てつく海の向こうにを読んで、同じ作家さんでこの作品を知りました。この作家さんは、天の声心の声のようなものが入るのが特徴かと思います。凍てつく海の向こうにはドイツとの物語、灰色の地平線のかなたにはロシアとの物語。どちらも第二次世界大戦の過酷な状況下でもまっすぐ生きた人々のリアルな風景が読み取れます。ナチスやヒトラーについてのものは多く存在しますが、ロシアスターリンのものはあまり見られなかったのでとても興味深いものでした。 二つの作品が似た風景であり何かあると思いましたら、この時代を生きた親族がいらっしゃる方と知りました。この作家さんの他の作品も探してみたいと思います。
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