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池田勇人 所得倍増でいくんだ ミネルヴァ日本評伝選
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池田勇人 所得倍増でいくんだ ミネルヴァ日本評伝選

藤井信幸(著者)

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池田勇人 所得倍増でいくんだ ミネルヴァ日本評伝選

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ミネルヴァ書房
発売年月日 2011/12/24
JAN 9784623062416

池田勇人

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商品レビュー

4.5

3件のお客様レビュー

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2026/01/04

「所得倍増」!なんとも力強く希望に満ちた響きです。 その目指すところは、単なる成長戦略ではなく、日本経済の力を政府の抑制から解き放ち、国民の自発的な経済的行為を促すことで、その発展・成長を通じて日本人の自信を取り戻すことにあった、ということは案外認識されていないようです。 池田勇...

「所得倍増」!なんとも力強く希望に満ちた響きです。 その目指すところは、単なる成長戦略ではなく、日本経済の力を政府の抑制から解き放ち、国民の自発的な経済的行為を促すことで、その発展・成長を通じて日本人の自信を取り戻すことにあった、ということは案外認識されていないようです。 池田勇人は、日本人を幸福に導くためのビジョンの中心に経済成長を据え、高度成長を成し遂げつつ国際的な地位も確立することで、敗戦国・日本の国力を高めた戦後最高の宰相だと思います。 本書では、戦後から高度成長期までの我が国の経済財政政策や政治史も概観出来ます。 教科書の出来事でしかなかったドッジ・ライン、シャウプ勧告をはじめ、五十五年体制、太平洋ベルト地帯構想など、当時の日本の状況を通じて、どのように池田の政策が実現されていったのかが、経済学者である著者により丹念に描かれています。 池田は、権謀術数ではなく政策で勝負した稀有な政治家だったと思います。 敗戦後の混乱期から復興・成長へと向かう激動の時代。 前任の岸内閣が新安保条約成立と引き換えに退陣し、いよいよ総理の座をつかむ際に、池田は「経済政策しかないじゃないか。所得倍増でいくんだ」とその決意を述べます。 当時、総理が経済成長率を政策の中心に置くのは前代未聞の出来事だったようです。 しかしながら、安保騒動で国内には暗い雰囲気が漂う中、国内の空気を「政治の季節」から「経済の季節」へと転換し、人心を明るい方向に向かわせた信念と手腕には、ただただ敬服しかありません。 ただ、所得倍増政策は全てがバラ色、というわけではなく、実現への懸念や反対意見があったのも事実ですが、自身の政策をまっとうしたその姿勢は、もっと評価されても良いのではと思います。 そして、政策を練り上げた大平正芳、宮沢喜一、下村治といった有能なブレーンの存在も見逃せません。 特に、経済学者であった下村は本政策の理論的支柱であり、彼の経済見通しの数々は非常に鋭く、現在にこのようなエコノミストがいれば、と思わずにはいられません。 このような有能なブレーンを引き寄せられたのも、池田の魅力のなせる業だったのでしょう。 さて、今の世の中を見ると、著者がエピローグで慨嘆するように、何のための経済成長なのか、ということが問われなくなったのも事実。 経済成長が、局地的な利害や個人的な損得の観点から語られるようになったことで、経済政策は近視眼的、場当たり的になってしまった、という指摘が悲しい現実なのか。 ともあれ、昭和の大政治家を、経済的視点を中心にいきいきと描写した素晴らしい評伝でした。

Posted by ブクログ

2018/09/12

所得倍増政策を打ち出し、高度経済成長期を作り出した池田勇人の優れた評伝。著者によれば、池田が意図した”所得倍増計画”は目標成長率が曖昧で、「計画」であることを否認していたので、厳密には”所得倍増政策”と呼ぶべきであるとしている。 池田たちの所得倍増政策は、「国民の総意を生かして...

所得倍増政策を打ち出し、高度経済成長期を作り出した池田勇人の優れた評伝。著者によれば、池田が意図した”所得倍増計画”は目標成長率が曖昧で、「計画」であることを否認していたので、厳密には”所得倍増政策”と呼ぶべきであるとしている。 池田たちの所得倍増政策は、「国民の総意を生かして、活動を有効にする環境や条件を作ること」を政府の責務と考えており、財政支出よりも金融政策、輸入の自由化、規制緩和に政策の重点が置かれた。いわば経済的自由を拡大して市場原理の適用範囲を拡大させることである。太平洋ベルト構想に代表されるインフラ整備と共に市場原理の適用も狙ったので、経済学での分類では、新古典派統合経済学に近い政策が行なわれたと思う。 所得倍増政策からの印象で池田は果敢な積極財政論者だと思われているが、「健全なる積極財政」という彼の口癖が示すように、実は均衡財政の枠内での積極財政論者であったという指摘が面白かった。池田と云えど、大蔵省(財務省)の呪縛から逃れられなかったということか。本書では、石橋湛山と池田勇人の経済政策上のスタンスが比較検討されている。第四次吉田内閣での予算編成を例に挙げると、均衡財政を掲げて物価安定を重視する池田勇人と赤字公債の発行を辞さない石橋湛山との間で激しい攻防が繰り広げられていた。池田の「健全なる積極財政」は、彼が首相になってからも終始変わりがなく、所得倍増政策も均衡財政内での積極財政であった。リフレ派は、石橋湛山と池田勇人をリフレ派の系列につながるとして同一直線上に並べるが、池田と石橋は経済政策に於いて、大きな相違点があるのが見逃されているだろう。 本書の記述は、主に占領期から岸内閣までの池田の業績について多くの紙面が割かれており、池田内閣の記述は駆け足気味。そこに不満があったが、池田勇人の評伝として良くできており、戦後史を知るうえでおすすめの一冊である。 評点: 8点 / 10点

Posted by ブクログ

2012/02/12

池田は努力の人なのだろうか、幸運な人なのだろうか?よくわからない。 努力もきっとしていたのだろう。しかし努力を見せているのかどうかもわからない。戦争でエリートがみんないなくなったから、幸運にも大蔵次官になれたのだろうか。 池田は地震の欠点をよく理解していたから、それを埋め合わせる...

池田は努力の人なのだろうか、幸運な人なのだろうか?よくわからない。 努力もきっとしていたのだろう。しかし努力を見せているのかどうかもわからない。戦争でエリートがみんないなくなったから、幸運にも大蔵次官になれたのだろうか。 池田は地震の欠点をよく理解していたから、それを埋め合わせるためにアドバイザーやブレーンには前尾や大平という政界有数の読書家、文筆家をあてた。池田は若いころから読書には縁遠く、文章もほとんど書かなかった。池田の名前で発表する論説の多くは大平が執筆していた。 池田は、後年、国民を甘やかした政治をしてしまったと無念をにじませていた。大衆迎合的な言動を極力回避しようと心がけながら、結果として自律を欠いた自由奔放の風潮を生み出してしまったという痛嘆が池田の内面で広がった。

Posted by ブクログ

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