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調香師日記
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調香師日記

ジャン=クロードエレナ【著】, 新間美也【監修】, 大林薫【訳】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 原書房
発売年月日 2011/12/16
JAN 9784562047512

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商品レビュー

3.7

8件のお客様レビュー

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2022/07/27

エルメスの庭シリーズやイリスの調香師であるジャン・クロード・エレナ氏の日記。氏がフレグランスをデザインする時に目指すものや考えていることが落ち着いた文体でつらつらと書かれています。自分が使う香水がどのようなことを考えて調香されたのかその一端を知るのはとても愉しいものでした。受け手...

エルメスの庭シリーズやイリスの調香師であるジャン・クロード・エレナ氏の日記。氏がフレグランスをデザインする時に目指すものや考えていることが落ち着いた文体でつらつらと書かれています。自分が使う香水がどのようなことを考えて調香されたのかその一端を知るのはとても愉しいものでした。受け手の私は、また異なるメッセージやイメージを想起していて、香水はまるで文学のよう。 余談ですが先日、何点か大変気に入り買い求めたLe Couvent des minimの香水は氏の監修だと知り改めてタイミングと巡り合わせに驚かされました。

Posted by ブクログ

2021/10/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・彼は、ジャン・ジオノを心の拠り所としている。 (cf. Jean Giono:1895~1970/南仏マノスク出身、プロヴァンスを舞台にした作品を多く残す/『木を植えた男』) ・エドモンド=ルドニツカ:ディオールから「オーソヴァージュ」を発表/調香師としてエレナの先輩 ・本の内容からは離れるが、芸術作品を批評する時には、2次的な接し方も存在すると考えた。 1次:純粋に作品のみをみる。 2次:背景知識や文脈を知り、その上でみる。 ・アコードとは和音  香水の世界では、香りのベースとなるようないくつかの香りの組み合わせを指す。 ・エレナは絶えず、自問自答を続けていた 香水作成、制作の期間はまちまちではあるものの、長期に渡る作品の場合、彼は頭の中のイメージに理想の香りを持ちつつ、それと付き合いながら試行錯誤を繰り返していたのが印象的だった。 ・西洋画と日本画を比較した際の、稠密と余白という表現が説得的 ・「匂いを覚えるということは、匂いに輪郭をつけるということ。匂いをただぼんやりと感覚的に捉えるのではなく、はっきりと知性で理解できる対象として捉えるということである。そうすれば匂いを利用し、使いこなし、方向性を持たせることができるようになる(一部略)。」(pp.118~119) この内容は、他分野にも大いに当てはまるだろう。 ・「匂いは言葉。香水は文学」 匂いにも言葉同様地域性があるはずで、そうなると同じ匂いでも作成者、嗅臭者で国や地域が異なれば感じ方は変わってくるのでは? フランス人がイメージした情景・感情・想いとそれを嗅いだ日本人がイメージするそれらは、同じ匂いを嗅いだフランス人のそれらと大きく異なることがあるのではないかしら、という話。 ・同じ花でも時間によって香りは変わる 一流の芸術家は、それを感じ分けられる。感じ取れる必要があるのだろう。 ・余白があるとそれを埋めたくなってしまうのが人間の性(=空白の原則)。 ≒「パーキンソンの法則」 1:仕事の量は、完成のために与えられた時間を全て満たすまで膨張する。 2:支出の額は、収入の額に達するまで膨張する。 ・創造=組み合わせのオリジナル性 言葉などは所与のものである。所与のものにオリジナリティはない。伝統は既得権益。アイデンティティは与えられたものを如何に使っていくかで形成されうる。 ・一流は常に疑う、自問自答の姿勢、問いを持ち続けられる。 ・一流がなぜ揺らがないか。 大なり小なり疑問を持ち、規則的な生活を送り、適度にリフレッシュする時間を持つ。マンネリズム、コンフォートゾーンから脱し、普段触れないものに触れる。 ・分析器(絵画に対してのカメラ/写真)の登場により、香水のあり方が変わった。香りの形が解明され、本物さながらのコピーが容易に作れるようになった。 ・一流の日々は地味である。地味に地道に向き合わなければ続けられぬ。

Posted by ブクログ

2020/03/18

ジャン・クロード・エレナ氏は、 たくさんのヒット作を作った調香師。 今はパリを離れてカブリと言う小さな街に住んで 香水を作っている。 彼の日常からの香水のヒントとなる手帳に書き留めた エッセイや、新しい香水についての覚書からできている。 香水を作る作業において、何を考...

ジャン・クロード・エレナ氏は、 たくさんのヒット作を作った調香師。 今はパリを離れてカブリと言う小さな街に住んで 香水を作っている。 彼の日常からの香水のヒントとなる手帳に書き留めた エッセイや、新しい香水についての覚書からできている。 香水を作る作業において、何を考え、どんな風に香りを作るのか興味深い。 古典的香水においては、本来の香りに酷似させるやり方が 主だったが、 今では印象派の絵画のように、 連想させインスピレーションを与え、 余韻に想像を加える設計に変化しているようだ。 まるで点描画のように。 最後のページに、何種類かの香りのイメージを 何と何を加えて作るのか、実際の原材料が記されている。

Posted by ブクログ

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