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時をこえる仏像 修復師の仕事 ちくまプリマー新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2011/12/07 |
JAN | 9784480688743 |
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時をこえる仏像
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時をこえる仏像
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商品レビュー
5
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仏像を見るのが好き。 でも、仏像の何を見ているのかというと 結局何も見ていない。 その醸し出す雰囲気を 味わっているというか 分けてもらっているというか… 今回この本を読んで、 仏像を見るときの「視点」 をもらった。 素人の私が見たところで、 どこがどう修復されたものなんて 当然わからない。わかりようもない。 ただ、 「仏像が歴史を超えて残ってくるのは実に奇跡的なことだ」 修復を手掛けてきた人がいたのはもちろんだけど、 仏像をなおしたい、残したいと思った人々がいた ということが一番大事なんだろうなと思う。 「たとえ、仏像や他の文化財が残ったところで、人がいなければ、そこにはどんな意味があるのか。もちろん博物館や美術館の仏像にも資料的な意味、価値がある。だが、仏像は人がいて、人が守ってこそ本来の意味があるはずだ」 人は 仏に見守ってもらいながら、 仏を守り続けている。
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「時をかける少女」ならぬ「時をこえる仏像」かあ、とタイトルに引かれて手に取った本。 仏像修復師が仕事を通して語る内容は、像の由来や芸術観賞対象という見方から書かれる一般の仏像本とは、ひと味違っています。 。 コンクリや鉄が使われるよりもずっと前から作られてきた仏像は、そのほとんど...
「時をかける少女」ならぬ「時をこえる仏像」かあ、とタイトルに引かれて手に取った本。 仏像修復師が仕事を通して語る内容は、像の由来や芸術観賞対象という見方から書かれる一般の仏像本とは、ひと味違っています。 。 コンクリや鉄が使われるよりもずっと前から作られてきた仏像は、そのほとんどが木造であるため、どうしても長期保存には耐えられない宿命を担っています。 その摩耗した像に手を加えて、再び命を吹き込むのが彼らの仕事。 つまり、日本中の瀕死の仏像を見てきているわけです。 修理は、かつては腐っている部分を思いきってすべて切り落としていたとのこと。 今は合成樹脂で固めて、それ以上の腐食を防ぐそうです。 数十年に一度しか御開帳しない秘仏などには、とても希少価値を感じますが、修復師にとっては要注意な状態なのだそう。 そういった秘仏は、住職でさえも見ることができないため、久しぶりに厨子を開けたら、仏像がグズグズに崩れていることもあるそうです。 時々は換気をして虫干しないと痛みが増し、木が腐るのでしょう。 ありがたいどころではない、笑えない話で、像をシンボル的なものとして扱うだけでなく、文化財的なものとして維持・保存に留意することも必要だと思いました。 修復と修理は似て非なるものだと、その違いが説明されました。 彼らはあくまで修復師。新品同様に直すことが目的ではないため、修復の復元には限界があるそうです。 仏像の見方としては、如来と菩薩では瞳の位置が違うことや、大日如来の立像はないことなど、これまで気がつかなかったことにも言及されていて、なかなか興味深く読むことができました。
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