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標高二八〇〇米
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 徳間書店 |
発売年月日 | 2011/11/28 |
JAN | 9784198632861 |
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標高二八〇〇米
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商品レビュー
2.8
9件のお客様レビュー
樋口さんお得意の山岳小説…と思ったら、テイストが違う。山岳小説版『世にも奇妙な物語』という感じか。 雪山登山ツアー中に遭難し、急遽避難小屋に身を寄せた客たち。しかしその登山客の中に殺人容疑者がいることが分かる「モーレン小屋」が一番面白かった。犯人当てと登山客が次々殺されていくサ...
樋口さんお得意の山岳小説…と思ったら、テイストが違う。山岳小説版『世にも奇妙な物語』という感じか。 雪山登山ツアー中に遭難し、急遽避難小屋に身を寄せた客たち。しかしその登山客の中に殺人容疑者がいることが分かる「モーレン小屋」が一番面白かった。犯人当てと登山客が次々殺されていくサスペンスと、最後に意外なホラーテイスト。 鹿の姿をした山の神を撃ってしまったために身重の妻が死にかける「屍山」は寓話のような話だし、のんびり田舎ライフを過ごすやもめ男二人の話「渓にて」はこれまた意外なディストピアもの。 死んでしまった親子が山麓の不気味な村に迷い混む「霧が晴れたら」も暗い結末か…とうんざりしていたら思わぬ結末。 「最終電車」と「夜よりも暗い影」は山から離れた話だがホラーテイスト。しかしこれもまた救いがあった。 表題作「標高二八〇〇米」もまたディストピアとファンタジーとを混ぜたような話。 標高二八〇〇メールを境に、それより下にいた人々が突然消失した世界。たまたま南アルプスに登っていた登山者たちや飛行機に乗っていた人々は生き延びた。 最終話「リセット」に続編があったので救いがあるのかと思えばもっと暗い結末だった。 この表題作の主人公・SF作家滝川が書いた物語集という設定だったのか。その滝川もまた自身が書いた物語のような世界に入り込んでいく。 人間が環境に多大な影響を与えているのは確かだが、もう少し救いのある物語が読みたかった。人間が消え失せることが地球のためと言われても…。
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山の怪異譚、ホラー、SFの短編8編。①遭難者の亡霊が冬山ツアーに同行。避難小屋で起こる惨劇(モーレン小屋)②山で鹿神さまを撃った猟師の妻が原因不明の高熱。鹿神の怒りを沈めるために山に入り祈る猟師(屍山)③核戦争で地球最後の日に渓流に入り思いを馳せる男(渓にて)④穂高の鎖場から滑落...
山の怪異譚、ホラー、SFの短編8編。①遭難者の亡霊が冬山ツアーに同行。避難小屋で起こる惨劇(モーレン小屋)②山で鹿神さまを撃った猟師の妻が原因不明の高熱。鹿神の怒りを沈めるために山に入り祈る猟師(屍山)③核戦争で地球最後の日に渓流に入り思いを馳せる男(渓にて)④穂高の鎖場から滑落した親子。死んだ息子が作った空想の世界の恐ろしい体験(霧が晴れたら)⑤北岳御池小屋に辿り着いた滝川親子。誰一人いない異様な雰囲気。下山して街に出るがそこで目にした光景は?(標高二八○○米)⑥時間の止まった非日常的、非現実的な 奇妙な空間に迷い込む。東京駅国鉄線改札口に誘う死んだ妻と娘。改札の鋏の音が不気味だ。(最終電車)⑦向かいの11階の部屋で若い女が刺殺されるのを自室から目撃した男。警察に通報するが...。数年前にその事件はあり、被害者の女に現場を見せられた(夜より暗い影)⑧人が居なくなり、制御を失った原子力発電所から放射性物質を排出し地球の終わりを迎える(リセット) 山の怪異譚は、山にはこんなこともあり得るだろうとある意味神秘性も感じる。⑤と⑧は繋がりのある話で、何故人が消えたのか不明だけど、3.11福島と関連つけて原発の危険性と不要性、電力会社の無責任な姿勢を訴えている。 今回はこれまでの山岳ミステリーとは異質の内容だったけど、様々な恐怖感を味わえ楽しめた。
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表紙と題から山岳小説かと思ったら違った.ホラーに分類される短編集.自然に対する愚かな人間の絶望的で救いようのない話もあった.
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