ワシントン北朝鮮人権委員会拉致報告書

チャックダウンズ【編】, 鈴木伸幸【訳】, 植田剛彦【監修】, ケントギルバート【協力】

• 販売会社／発売会社: 自由社
• 発売年月日: 2011/11/14
• JAN: 9784915237669

商品レビュー

2011/12/29

　チャック・ダウンズ氏は、元国防総省の北朝鮮担当。

　この報告書は、ワシントン北朝鮮人権委員会という非政府組織のだしたもので、それを日本語訳したもの。

　どうして購入したのか失念。宮崎正弘さんのメルマガの紹介だったかもしれない。

　北朝鮮は、本当にけしからん国だと思う。2002年に小泉訪朝で拉致を認めた後も、どうも他の外国人に対しては拉致を続けているらしい。

　その他、そうだなと思った点。

（１）金正日の死後、軍部を交えて激しい権力抗争となると、北朝鮮の政治犯になっている拉致被害者や工作員養成施設で暮らしている拉致被害者に危害が及びおそれがある。（ｐ２９２）

（２）2009年の組織改革で、北朝鮮の海外での工作に軍組織の影響が強まったため、米国人ジャーナリストの拉致に始まり、好戦的な色彩が強まっている。（ｐ１９５）

（３）2004年7月、ベトナム政府は韓国政府と協力して、自国内の468人の北朝鮮難民をソウルに移送することに同意した。（ｐ８４）

　北朝鮮をめぐり情勢が、政権委譲をめぐって混乱するかどうか、その前提として、北朝鮮の拉致体質はまったく変わっていないことを十分承知しておく必要がある。

　また、拉致被害者の一人でも多い生存と帰国の実現を祈りたい。