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分裂病と人類 UP選書221
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分裂病と人類 UP選書221

中井久夫(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京大学出版会
発売年月日 1982/02/01
JAN 9784130020213

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商品レビュー

4.5

3件のお客様レビュー

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2023/03/26

とにかく文体がエレガントで美しい。歴史や文化を自身の専門分野との関連で概説するスタイル。内容自体の理解はおぼつかないが、比喩や発想がとても示唆に富んでいる。1980年代という発表時期だからこそ人類を語れたのだろう。最近の本ではこのようなスケールの大きいテーマはほとんど見かけなくな...

とにかく文体がエレガントで美しい。歴史や文化を自身の専門分野との関連で概説するスタイル。内容自体の理解はおぼつかないが、比喩や発想がとても示唆に富んでいる。1980年代という発表時期だからこそ人類を語れたのだろう。最近の本ではこのようなスケールの大きいテーマはほとんど見かけなくなってしまった。

Posted by ブクログ

2013/04/07

『アンチ・オイディプス』と『ミル・プラトー』…「資本主義と分裂病」というテーマでまとめられたこれら2冊の浩瀚な書物を前に、大学新入生の僕はほとほと困っていた。分からないのだ。論理の展開や著述の形式が分からないというのならまだ救いはあった。しかし、当時の僕が陥っていたのは言わば概念...

『アンチ・オイディプス』と『ミル・プラトー』…「資本主義と分裂病」というテーマでまとめられたこれら2冊の浩瀚な書物を前に、大学新入生の僕はほとほと困っていた。分からないのだ。論理の展開や著述の形式が分からないというのならまだ救いはあった。しかし、当時の僕が陥っていたのは言わば概念に対する無理解であり、俗に「何が分かっていないかも分からない」と言われる有様に近かった。資本主義も分裂病も知らぬまま掴みかかるように伸ばした手は、ドゥルーズ=ガタリによる壮大な試みの、その遥か手前で空を切った。味気なく活字を追うだけの空虚な読書を一通り終えると、僕は屈辱に蓋をするように、本棚の奥にそっと2冊を仕舞い込んだ。 読書を通して味わった苦々しい挫折は、以来しばらく僕の胸裡に一抹のわだかまりとなって沈澱した。とはいえ、バタイユで、ブランショで、レヴィナスで、ド・マンで、似たような脱力感に続けざまに、何度も遭遇しているうち、諦めとも開き直りともつかない不思議な境地に至り、D=Gの一撃はありがちなトラウマとして何時の間にか僕の中で処理されていた。そんな折、地元の古書店で出会ったのが本書であった。 書架から覗く「分裂病」の文字列を目にした時、不意にカサブタを剥ぎ取られたような感覚に慄然とした。治りかけの古傷口がヒリヒリと痛むのを感じながら日焼けした表紙を繙くと、その場で1時間ほど立ち読みに耽った。迷惑な客だったと思う。だけど、夢中だった。沈澱していた空疎な読みが俄かに沸騰し、断片的な記憶は鮮やかな論理を帯びて立ち上がってくる。書架の前で一息に第一章を読み終えた僕は、部屋に戻るなり本棚の奥から『アンチ・オイディプス』を引っ張り出し、購入した本書を参照しつつガツガツと読み始めた。 驚くべきことに、それからの5日間で僕は『アンチ・オイディプス』『ミル・プラトー』そして『分裂病と人類』を読破した。気が付けば60頁近いノートも一緒に積まれていた。達成感に打ち震えながら、『分裂病と人類』とその著者に、何度届かない感謝を告げたことだろう。それが僕と中井久夫の出逢いだった。 中井久夫は肩書きこそ精神科医であるが、同時に超一流の文人であった。その見識の豊かさと洞察の鋭さは『家族の深淵』『アリアドネからの糸』などをはじめとするエッセイの中で主に発揮され、その圧倒的な知性の輝きを如何なく披露している。特にフロイト由来の精神分析に関する造詣の深さは世界的な水準に達し、日本語圏では未だ他の追随を許さない。 本書の1章、2章は彼が多くの実践を通して獲得してきた分裂病に関する様々な直観を、豊富なデータと緻密な論理で言語化したものだ。微分積分を使った分裂病親和性の概念化や、具体的な症例に対する歴史学的なアプローチなど、大きなテーマをマクロに扱いながらも、それぞれへの解説は教科書のような慎重さで進んでゆくので、前提として必要な知識は最低限でよい。 「西欧精神医学背景史」と題された3章は分量にして全体の半分以上を占める本書のメインコンテンツであるが、その完成度は驚嘆の一言である。親切で、堅実で、しかも覚えやすい。引用や図解にも適切な工夫が多く見られる。精神医学の全体を時系列的に概観する為の資料として、これ以上の文献はもはや期待し得ないだろう。 ある学者は中井を「日本語圏最大の知性」と評した。僕もそう思う。少なくとも、彼に比類する譫学と絶才を以て立つ文人を、僕はこの国に、数える程しか見出せない。それは無知蒙昧な大学生風情をドゥルーズ=ガタリへと、「資本主義と分裂病」へと導く知性であり、心病める人々を癒す救済の知性である。 中井久夫と読んだD=Gは、力強く、しなやかで、美しかった。次はラカンも、共に読まなくては。

Posted by ブクログ

2008/01/31

採集から農耕へ、微分から積分へ 魔女狩りのトラウマとしての純粋な少女の原型 ある気質の人が、ある種歴史に選ばれる 近代的自我という幻想

Posted by ブクログ

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