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定本 見田宗介著作集(6) 生と死と愛と孤独の社会学
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定本 見田宗介著作集(6) 生と死と愛と孤独の社会学

見田宗介【著】

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定本 見田宗介著作集(6) 生と死と愛と孤独の社会学

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2011/11/10
JAN 9784000284868

定本 見田宗介著作集(6)

¥2,255

商品レビュー

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2017/11/12

『まなざしの地獄―尽きなく生きることの社会学』(河出書房新社、2008年)や『現代日本の心情と論理』(筑摩書房、1971年)、『社会学入門―人間と社会の未来』(岩波新書、2006年)などから、7編の論考を収録しています。 「まなざしの地獄」は、永山則夫の精神についての考察です。...

『まなざしの地獄―尽きなく生きることの社会学』(河出書房新社、2008年)や『現代日本の心情と論理』(筑摩書房、1971年)、『社会学入門―人間と社会の未来』(岩波新書、2006年)などから、7編の論考を収録しています。 「まなざしの地獄」は、永山則夫の精神についての考察です。事件の社会学的背景を論じるのではなく、高度成長を支えた労働者の実存的な疎外状況の内に分け入っているところに本論の特徴があります。とくに、永山の心象風景を表わした「精神の鯨」を食べてしまう寓話に「存在の飢え」と呼ぶべき実存の危機を見出し、それが彼の「憂鬱」から「怒り」への道筋を準備したという著者の議論は興味深く読みました。 「新しい望郷の歌」は、高度成長期以降の日本が伝統的な「家郷」を失い、都市において「第二の家郷」を築こうとした日本人の心情の変化について論じられています。また「花と球根」では、ベストセラーとなった大島みち子と河野実の往復書簡『愛と死をみつめて』のブームが、「失われた家郷」に代わる「新しい望郷のうた」を求める人々によって作り出されたことが論じられています。 こうした著者の戦後日本社会史の大まかな見取り図が提出されているのが、「夢の時代と虚構の時代」という論考です。高度成長前期を「理想の時代」、高度成長期を「夢の時代」、そして高度成長以後を「虚構の時代」という概念で切り分けて明瞭な議論が提示されています。大澤真幸の『虚構時代の果て』(ちくま学芸文庫、2009年)でも、現代の社会状況について考察するために踏まえるべき「前史」として、著者の社会史の枠組みが継承されており、その概要を簡潔に知ることができます。

Posted by ブクログ

2016/09/27
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※このレビューにはネタバレを含みます

ある貧困家庭で育ったひとりの少年(彼は後に殺人犯となる)を軸に1960、70年代の日本の社会情勢の在り方が描かれている。その時代の社会背景を知らずに読んだので、入り込んでいくことが難しく苦労した。貧困は人を社会的地位の渦の中で苦しませる。彼は田舎暮らしからの反動で上京を夢見ており、中学卒業と同時に上京する。周囲からは勤勉な若者と評判があったが、どこで暮らしていても本来の自分の家柄が纏わりついており、コンプレックスを抱えるとともに、他者の目を気にしながら生きている。彼は殺人事件を起こしてしまうが、殺人事件に至ってしまうまでの、彼を対象とした、日本の社会的背景が描かれている。人と深く関わらない、キャラを演じる、孤独を感じながら生きていくなど、私のテーマにも少し近い部分があり、参考になった。

Posted by ブクログ

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