帝国を魅せる剣闘士 血と汗のローマ社会史 歴史のフロンティア

本村凌二【著】

• 販売会社／発売会社: 山川出版社
• 発売年月日: 2011/11/02
• JAN: 9784634482210

商品レビュー

2013/01/14

完結しない剣闘士の手記は胸に迫るものがある。剣闘士といってもただの見世物でしかないという自覚。みじめなだけの境遇。相棒の仇を討ち、そのような感傷から脱却することを決意したところで手記は終っている。おそらく彼は対戦相手の刃に短い生涯を散らしたのだろう。
血に飢えた剣闘士というイメージからは遠い姿があった。
後半は文献的な記述が多く、内容も既知のことが多いため興味を持ちづらかった。
剣闘士の衰退は、キリスト教の影響というより、娯楽として堕した闘技には、面白さも投資効果も無くなっていたという説は新鮮だった。

2012/07/30

古代ローマの興行、剣闘士に注目した本です。専門的な本ですが、最初の手記が、全体像をとらえる手助けをしてくれます。