だんじり母ちゃんとあかんたれヒロコ デザイナー三姉妹と母の物語

コシノヒロコ【著】

• 販売会社／発売会社: マガジンハウス
• 発売年月日: 2011/10/27
• JAN: 9784838723546

商品レビュー

2016/11/06

デザイナー「コシノ３姉妹」を育てた小篠綾子について、３姉妹の長女・ヒロコが語る。

「コシノ洋装店ものがたり」やドラマ（NHK朝ドラ）で予備知識があってこの本を読んだ。
「あのときの、あのエピソード」を子ども側はどう感じていたかといったことがわかる。

子どもとして、「豪快な母・男前な母」の思い出を語る一方、同じ業界で働くプロとして「小篠綾子」をどう見ていたかについて書かれているところもある。少し批判めいたことも書いてあったりして、全体的にわりと正直に書かれたものだな、と思う。

2012/03/09

〈内容〉お調子者で男前、でも寂しがりで心は誰より乙女ちゃん──74歳にしてデザイナーデビューも果たすほどバイタリティ溢れる、岸和田・伝説のお母ちゃん、小篠綾子さん。その生涯を、誰よりも間近で、しっかりと記憶に刻んだ長女ヒロコさんが、初めて語る。豪放磊落にして自由奔放、最後までみんなに愛を注ぎ、愛された浪速のお母ちゃんの、その波乱とバイタリティに満ちたその生涯。大正、昭和を生き抜いた“日本の母”の姿に、現代の私たちが学び、勇気づけられることも多い。

2011/12/21

　もちろん朝の連ドラの影響なのですが。コシノヒロコさんが見た、小篠三姉妹を育てた母、綾子さんについての回想。

　事実はドラマより何とやら、か。大正から昭和初期、女性が大成することは現代の比ではなかろう。一方で、女ばかりの家の長女であるという重圧、そこからの責任感、働かざるをえない状況、というのは現代には（ほぼ）ないわけで今の自分たちは気楽なものだ。

　社会を男対女の対立と捉える考え方は疲れるが、小篠綾子さんとその３人娘は、「家」の重圧は大なり小なりあったにせよ、自分はこれがやりたいのだ、という動機でものごとを運んでいて、実に気持ちがいい。