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仏教、本当の教え インド、中国、日本の理解と誤解 中公新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2011/10/24 |
JAN | 9784121021359 |
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仏教、本当の教え
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商品レビュー
3.2
28件のお客様レビュー
第1章「インド仏教の基本思想」が本書の中では面白い。が、中村元氏の著作を読んでいると目新しさには欠けるかもしれない。第2章以降は著者の専門となるところだが、細かな翻訳論議は(私には)マニアックに過ぎる一方、仏教以外の背景などの議論になるとずいぶん大ざっぱな気もした。また少々脱線が...
第1章「インド仏教の基本思想」が本書の中では面白い。が、中村元氏の著作を読んでいると目新しさには欠けるかもしれない。第2章以降は著者の専門となるところだが、細かな翻訳論議は(私には)マニアックに過ぎる一方、仏教以外の背景などの議論になるとずいぶん大ざっぱな気もした。また少々脱線が多く、とりわけ最終章はまとまりに欠けている。なお、著者は原典主義に立ちながらもそれに拘らない姿勢をも見せるのだが、その判断における原則がいささか不明なところには疑問を感じた。さらに言えば、そもそも文字として残っている仏教経典はその大部分が二次創作なのではないのか。その意味で『仏教、本当の教え』とは、大胆なタイトルに感じられる。
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著者は仏教研究家の植木さん。サンスクリット語の仏典を読み解き中国、日本へ伝わった仏教の誤解といったことが主テーマかと思い興味深く読んだが、そんなに興味を惹かれる所は多くなかった。 印象に残ったのは、釈尊が弟子から「世尊の教えはサンスクリット語に翻訳して伝えた方がよいのではないで...
著者は仏教研究家の植木さん。サンスクリット語の仏典を読み解き中国、日本へ伝わった仏教の誤解といったことが主テーマかと思い興味深く読んだが、そんなに興味を惹かれる所は多くなかった。 印象に残ったのは、釈尊が弟子から「世尊の教えはサンスクリット語に翻訳して伝えた方がよいのではないでしょうか」と尋ねられ、「その必要はない、その地域の言葉で伝えなさい」と答えたこと。そしてその通り、アジア各地ではその地域の言葉で伝えられたが例外は日本で、漢訳のまま受け入れて、大和言葉に翻訳されることはなかったとのこと。したがって多くの人はお経を聞いてもいみがわからない。お経というとわけのわからないものの代表格になっているが、もったないというか不幸なことだ。ただそのために浄土宗や日蓮宗などシンプルでわかりやすい宗派が普及したのだろうか。
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サンスクリット原典の厳密な解釈にもとづいて『維摩経』や『法華経』の現代語訳を手がけてきた著者が、サンスクリット語・パーリ語原典と漢訳経典、さらに日本における漢訳経典の受容の諸相について検討をおこない、仏教の思想がどのように変容していったのかということを、さまざまな事例を紹介して解...
サンスクリット原典の厳密な解釈にもとづいて『維摩経』や『法華経』の現代語訳を手がけてきた著者が、サンスクリット語・パーリ語原典と漢訳経典、さらに日本における漢訳経典の受容の諸相について検討をおこない、仏教の思想がどのように変容していったのかということを、さまざまな事例を紹介して解説している本です。 著者の翻訳のしごとを通してあらたに明らかになった事実の紹介が中心となっており、さらにそこから展開されたインド・中国・日本の比較文化論的な内容の議論が示されています。「仏教、本当の教え」というタイトルから、初期仏教の思想的核心を掘り下げていくような内容を期待した読者は、肩すかしにあったような気分になるかもしれませんが、個人的にはおおむね興味深く読むことができました。
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