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言語構造基礎論 文の意味と構造

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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 勁草書房 |
発売年月日 | 2011/10/17 |
JAN | 9784326102112 |
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言語構造基礎論
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文法というのがどのように定まるのかということの考察。 言語は「音声」によって「発信者が想起している情報」を「受信者に想起させる」道具であるというところから分析が始まる。 ・言語は音声伝達であり、人間の発声器官は1次元的にしか発声できないので、 「文」は音声(または音素、形態素)...
文法というのがどのように定まるのかということの考察。 言語は「音声」によって「発信者が想起している情報」を「受信者に想起させる」道具であるというところから分析が始まる。 ・言語は音声伝達であり、人間の発声器官は1次元的にしか発声できないので、 「文」は音声(または音素、形態素)の一次元配列として達成される(線状性)。 (記述言語は基本的に音声言語をもとにしている、という前提がある?) ・発信者が伝えたい事態を認識し、それを言語にエンコードして発話する。 事態は構造を持つので、言語は事態の構造を反映した構造を持つ。 ・文中でどの形態素がどういう役割を担うか(主体役割や場所など)を提示する方法論によって3つの言語類型が考えられる。 大まかには以上によって、ある意味で「理想化された発信者」の側からの言語構造に対する規定は尽くされるが、これだけだと現実世界での言語構造のバリエーションの「少なさ」を説明できない。 例えば第一の累計では比較的簡単な(形態素が8個の)文でも480通りも配列が考えられるが、第一類型に属する実際の言語では結構な数のものが同じ配列の仕方になっている。(ここまでが3章) そこで、「受信者が逐次受信し理解する過程」と「発信者が言語を逐次生み出していく過程」からの言語構造に対する規定が入ると考える。 ・近傍の原理:主格の「が」などは主語のすぐ近くに置かれる。 ・修正回避律:He is Hanover in. が正しい文構造として選ばれたとするとinを聞くまでは彼はハノーバーさんかもしれないが、inを聞いてから彼がハノーバーにいるというように聞いた側の考えを修正する必要がある。このような認知的負荷が高い構造は選ばれない。 ・限定度優先律:文の早い段階で受信者が想起する内容が絞られるような文構造が選ばれる。(条件付き ) 観察と考察によりこういった原則を見つけ出し、 実際にかなりうまいこと現実の言語構造を説明できているように思う。 この考察の素晴らしいところは、伝統的な言語学で使われている 「普遍文法」や「深層構造」といった形而上学的な 「便利」な道具を使っていないところにあると思う。 自分は専門家ではないので、この考察がどこまで的を射ているのか はっきりとはわからないが、 鋭く怜悧な論理で知的好奇心をくすぐられ、ワクワクした。
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