掴みとるいのち

樋口強【著】

• 販売会社／発売会社: 春陽堂書店
• 発売年月日: 2011/09/30
• JAN: 9784394902874

商品レビュー

2013/10/17

二つ目のいのちとは、がんに出会ってからのいのち・・・そのように思っていたのだが、この本を読んで違うことが分かった。
一つ目はとにかく力任せにがむしゃらに生きてきたいのちのこと。目先のことや損得にとらわれて喜怒哀楽を表してきたいのちのことをいう。
二つ目のいのちは心豊かになれるいのち。その境目が樋口さんの場合はがんとの出会いであったということだ。誰にでも自分のいのちを真剣に見つめるターニングポイントはあるだろう。そして、誰にでも一つ目と二つ目があるだろうと思った。子育てが終わって自分の時間ができた人や、定年を迎えて第二の人生を歩もうとしている人が当てはまるのではないと想像した。
それから、玄米菜食を私もダイエットのためや健康のためという軽い気持ちではなく、いのちをかけてやろうとしているんだ！とはっとした。夫に気兼ねしたり、甘いものを勧められる状況をどう乗り切るかなどいろいろ不安になっていたが、自分がゆるがずに気持ちをしっかりすることが大事だとわかった。
メタボの小噺に笑った。
樋口さんの優しい人柄が染み出た本だった。
感動し、笑えた。