厭な小説 ノン・ノベル

京極夏彦【著】

• 販売会社／発売会社: 祥伝社
• 発売年月日: 2011/09/01
• JAN: 9784396208912

商品レビュー

2024/03/20

厭だ。

の一言から始まる７篇の連作短編。

いかにも古本のような凝った装丁。
カバーの折った内側には「知りませんからね、読んで後悔しても。」の一文が。

たしかに厭な気持になるお話。
イヤミスならぬイヤホラーとでもいえばいいのかな。

・厭な子供
　　　　　不気味な子供が家に。
・厭な老人
　　　　　なぜ介護を。
・厭な扉
　　　　　ホテルの開かずの扉。
・厭な先祖
　　　　　謎の仏壇には。
・厭な彼女
　　　　　理由なき嫌がらせ。
・厭な家
　　　　　厭なことは繰り返す。
・厭な小説
　　　　　その本には。

どれももれなく厭だなぁ。体験したくない。

もしかしたら覚えてないだけで既読かな、なんて心配したけど、それはなかったようだ。

2023/06/24

うわぁ。
毎回毎回よくぞ、、、、っていう。
すごいょ。
すごいいやぁーな気持ちになるんだょ。
しかも、ありそうななさそうな、ありそうなこともあって現実感も漂うんだけど、それはないよねぇ。っていう嫌なことすらも、

え？あるかも？いるかも？そういう人、、え？やだ、え、すごい嫌なんだけど。
よかった、、、わたしじゃなくて、、、、

って少し安心してる自分にも嫌なやつだなぁ。と思ったり、笑

ホントに最初から最後まで、大きなストーリーから細かい描写まで見事に嫌なことばかりです。

ねっとり、めちゃめちゃに嫌だ！っぢゃなく、しっとり、じっとり、じわじわずーっと長い間嫌。

これが結構きつい、、、、、、

2019/05/05

初めから厭な感じだけど、それを読ませる技術を作者は持っている。楳図かずおのような、いやだけど見ちゃうみたいな。そんな小説。