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長田弘詩集
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 思潮社 |
発売年月日 | 1968/09/01 |
JAN | 9784783707127 |
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長田弘詩集
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商品レビュー
3.5
3件のお客様レビュー
詩を噛みしめながらじっくりと読むことが難しい。言葉選びの巧みさや、自伝から分かる、若くから尖りまくっている感性が羨ましい。もっとありきたりでない自分の言葉で、もっと深い気持ちを表現できるようになりたい。 旅行が好きらしく、友人に送った手紙に "自然との接触を通して言...
詩を噛みしめながらじっくりと読むことが難しい。言葉選びの巧みさや、自伝から分かる、若くから尖りまくっている感性が羨ましい。もっとありきたりでない自分の言葉で、もっと深い気持ちを表現できるようになりたい。 旅行が好きらしく、友人に送った手紙に "自然との接触を通して言葉への反省がなにげなく鋭角的によみがえってくる…(略) …ひとつひとつの言葉の質感を決定している一民族の歴史感覚というものが、どのように自然との関係においてあらわれてくるかということのいくつものちいさな追体験が、わたしたちの感覚のプールで絶えず短絡的におきてくる…(略)" 共感すると同時に形容の仕方がキレイすぎてつらい
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※このレビューにはネタバレを含みます
何かを表現したい、という情熱は常に挫折しているし、常に冷まされ続けているし、その中で必死に情熱を保とうとすることそれ自体も、そう考えている時点でメタ的に距離を置かされている。 だけど、より一層の強度を持って接近するかのような錯覚が、本当に見かけ上のものでしかないのか、その問いに対する無自覚さを留保しても詩を書くことは、多分できる。というより、そうでもしない限り、言葉に対する不信は解消されないし、だからいつまで経っても出発は訪れない。 ただし、諦念を経て出発しても、不安を振り払うことはできない。 長田弘の詩は一見、瑞々しい言葉にまっすぐに情熱が託されているかのように見える。それは流れるように連なり、まったく淀むことなく、響くたびに大きく、イメージを運動させてみせる。けれどもその中に、恥ずかしげもなく、あるいは惜しげもなく、絶望していることを、停滞していることを、投げ込んで見せたりする。流れに身を任せばそれで十分だということを、何度も確認しながら、殆ど確信しているかのようなのに、それでも常に不安に襲われ続けている。 感情が複数のレベルで交差することを、認めよう、そう言い聞かせては、その間での引き裂かれに、悩み続ける。その度に言葉を信じてみようとする。だけど裏切られる。常にその繰り返しだ。けれどその繰り返しによって全体として立ち現れてくる何かに、ひきつけられる。 そこに物語を感じようとするのは散文側の横暴かもしれない。 けれど、飄々とせず、絶望に沈むわけでもなく、何かに回収されることを拒み続けながら、その運動自体は、わかりやすすぎるぐらいにわかりやすい物語として描き得る、それはとても稀有なものだと思うし、僕はそこに一番魅力を感じるのです。 時代性だとか、見かけ上の陳腐さだとかと、いとも簡単に手を結んでしまうところすらも、この人の場合はいとおしく、そういうものとしてしか言語と関わりあえないからこそ、その営みを、何度も反芻したいと思う。 僕にとっては、そういう詩集でした。
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初期の詩がすごくいい。青春を軸に広がる巨大なものとの体験が、ノスタルジーを帯びた叙情性に彩られてうたわれている感じ。やがてその世界は収束し、恋人との対峙に場はうつるけれど、それでも近代的な物語のなかに回収されているふしがあるから、いま読んでみるとやっぱり時代みたいなものを意識しち...
初期の詩がすごくいい。青春を軸に広がる巨大なものとの体験が、ノスタルジーを帯びた叙情性に彩られてうたわれている感じ。やがてその世界は収束し、恋人との対峙に場はうつるけれど、それでも近代的な物語のなかに回収されているふしがあるから、いま読んでみるとやっぱり時代みたいなものを意識しちゃうね。
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