希望の経典「御書」に学ぶ(1)

池田大作(著者)

• 販売会社／発売会社: 聖教新聞社
• 発売年月日: 2011/09/28
• JAN: 9784412014756

商品レビュー

2018/01/21

冒頭「講義にあたって」にユゴーの次の言葉が紹介されています。

「逆境にあっては當に斯く叫ばねばならぬ、『希望！希望！又希望！』と」

日蓮大聖人の「御書全集」には、大聖人の論文や弟子へのお手紙などが収められていますが、本書では次の５つの門下へのお手紙について、講義を通して多くのことを学ぶことができます。
「千日尼御前御返事」（雷門鼓御書）
「可延定業書」
「最蓮房御返事」
「上野殿後家尼御返事」
「顕仏未来記」

佐渡から身延の大聖人を遥々訪れた阿仏房に対し、佐渡の地で待つその妻の千日尼へおくられた「千日尼御前御返事」。弟子を思う師匠（大聖人）の姿と、師を思う弟子（阿仏房夫妻）の精神。「師弟不二」ということ。

重い病と闘う富木尼御前へおくられた、激励のお手紙である「可延定業書」。宿命転換、更賜寿命（きょうしじゅみょう）などの重要な仏法の法門。

佐渡の流罪の地で大聖人に帰依したいと申し出たもと天台学僧の最蓮房からのお手紙に対する大聖人の御返事である「最蓮房御返事」。「在在諸仏土　常与師俱生」という法華経の一切。「正善の師」ということ。

夫の上野殿（南条兵衛七郎）を亡くした奥様へおくられた激励のお手紙である「上野殿後家尼御返事」。「最も苦しんだ人を最高の幸福者に変えるのが日蓮大聖人の仏法です」と講義の中の一文が強く印象に残ります。

仏の未来記である「顕仏未来記」。一往は釈尊の未来記ですが、元意は日蓮大聖人の未来記である。三国四師・・・法華経の師はインドの釈尊、中国の天台、日本の伝教に、大聖人を加え、三国四師という。
「浅きを去って深きに就くは丈夫の心なり」

「御書」そして「御書講義」は読むその時その時の自身の境涯で、見えてくることが全く違うように感じます。境涯を高めてはまた学び、そしてまた境涯を高めて、そしてまた学ぶ、、、と学び続けることが大事であると感じます。