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印欧語における数の現象
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印欧語における数の現象

泉井久之助(著者)

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印欧語における数の現象

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 大修館書店
発売年月日 1978/05/01
JAN 9784469210705

印欧語における数の現象

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2012/04/27

『言語』の1974年4月号から翌年9月号まで連載されたものをまとめた物。 (補説「数詞の世界」に関しては『言語生活』1973年11月号) そういった事情もあってか、表題から想像するような単なる学術書というよりは、 多分に言語学的エッセイの趣がある。 言及される言語は、印欧祖語に...

『言語』の1974年4月号から翌年9月号まで連載されたものをまとめた物。 (補説「数詞の世界」に関しては『言語生活』1973年11月号) そういった事情もあってか、表題から想像するような単なる学術書というよりは、 多分に言語学的エッセイの趣がある。 言及される言語は、印欧祖語に適宜触れることは当然のこと、サンスクリト(サンスクリット)、トハリア語(トカラ語)、ギリシャ語、リトワニア語(リトアニア語)、ラテン語、英語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、古期英語、古スラヴ語、スペイン語、ヒッタイト語、ポルトガル語、イタリア語、スロヴェニア語、ソルブ語、古期ロシア語、古期フランス語、古典アルメニア語、(原)ゲルマン語、フェアロー語、アイスランド語、ゴート語、デンマーク語、アルバニア語、オセート語、古高ドイツ語、などなど。 さらに印欧語だけでなく、マライ語、日本語、アッカド語、ラップ語、ポナペ語、ジャワ語、ヘブライ語、アラブ語(アラビア語)、古期バビロニア語、チャモロ語、バスク語、ヤップ語、ヨルバ語、マーシャル語、碑文モン語、クメール語(カンボジア語)、チベット・ビルマ語にも大小の言及が含まれる。 第一部は「複個数」と泉井先生が呼ぶ形を唯一発展させたトハリア語(B)を中心に話題が進み、全体の半分以上を占める第二部ではひたすら双数に関して語られる。といっても、双数の形を明確に残している、サンスクリット、古代ギリシャ語に限らず、ホメーロスの二大叙事詩と比較される形で、ウェルギリウスの『アエネーアス』のラテン語も多く引用され、さらにはカモンイシュの、あるいはダンテの、多岐に渡る韻文が吟味される。 時に言語学的というよりは、文学的・思想的と見える解釈がないわけでもないが、単なる学術書には収まらない魅力が確かにある。 補説「数詞の世界」も簡潔ではあるが、読み進めるほどに目からウロコが落ち続けた。 広く言語に興味がある人、古典語の叙事詩の解釈に興味がある人にお薦め。

Posted by ブクログ

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