スーフィー イスラームの神秘主義者たち 知の再発見双書152

ティエリーザルコンヌ【著】, 東長靖【監修】, 遠藤ゆかり【訳】

• 販売会社／発売会社: 創元社
• 発売年月日: 2011/08/08
• JAN: 9784422212128

商品レビュー

2025/04/24

スーフィズムの位置づけ: イスラームの法的な側面（外面）だけでなく、その背後にある神の真意（内面）を探求し、神との直接的な合一体験を目指す、イスラームの神秘主義的な実践・思想運動です。
他宗教・思想からの影響: イスラーム以前のユダヤ教、キリスト教、ゾロアスター教、さらには仏教やイスラーム哲学など、多様な宗教や思想の影響を受けながら独自の体系を発展させてきました。
聖典の解釈: 『コーラン』やハディース（預言者の言行録）を修行や精神状態の指針として重視し、文字通りの意味に加えて、隠された秘教的な意味（バーティン）を読み解こうとします。
修行の実践: 精神的指導者（シャイフ）のもと、ズィクル（神の名を繰り返し唱える）、サマーウ（音楽や詩の詠唱を聞く）、瞑想、禁欲、苦行など様々な実践を通じて、自我を滅却し神との合一を目指します。
教団（タリーカ）の形成: 13世紀以降、指導者を中心とした修行者の共同体が組織化され、特定の修行法や規律を持つ教団（タリーカ）へと発展しました。これらの教団は独自の師弟関係の系譜を持ちます。
地域的な広がりと多様性: イスラーム世界の拡大と共に広範な地域に伝播し、各地の土着信仰（アニミズム、シャーマニズム、ヒンドゥー教など）や文化と融合しながら、多様な形態を生み出してきました。
芸術表現: 言葉では表現しきれない神秘的な体験や知識を伝えるため、詩、音楽（サマーウ、カウワーリーなど）、旋回舞踊といった象徴的な芸術形式が豊かに発展しました。
聖者信仰と巡礼: スーフィーの優れた指導者は「聖者（ワリー）」として崇敬され、その墓所は重要な巡礼地となりました。聖者信仰はスーフィズムが民衆に広まる上で大きな役割を果たし、時には異なる宗教間の交流の場ともなりました。

2016/06/09

速読ベース。ルーミーについて知りたかったので、何か載ってないかな～と目を通してみた。あまりたくさんの記述はなかった。
スーフィズムの歴史や成り立ち、主な人物についてたくさんの写真と一緒に紹介されてる。イスラムでも宗教画が残ってるんだなと思った。ペルシアの天使の絵は、中国っぽいというか、東洋的で少し意外な感じ。
面白い。

2011/09/02

神秘主義思想を信じるユダヤ人がスーフィズムか生活の知恵を導入した。
ファーティプルのイスラムとヒンドゥーの共同体は、大規模な祭礼の際に協力関係を結んでいる。