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WANTED!!かい人21面相
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2011/08/05 |
JAN | 9784163807409 |
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WANTED!!かい人21面相
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商品レビュー
2.3
24件のお客様レビュー
(色々と問題のある表現かも知れないが)「ブサカワ」という言葉がある。 この作者のあまりに独特な文体に接して、思いついたのはその言葉だ。 名文・美文ではないけど、いや、読みづらさから言えばむしろ悪文なのかも知れないが、なにか魅力が秘められていそうで癖になる。 この作家のファンはたぶ...
(色々と問題のある表現かも知れないが)「ブサカワ」という言葉がある。 この作者のあまりに独特な文体に接して、思いついたのはその言葉だ。 名文・美文ではないけど、いや、読みづらさから言えばむしろ悪文なのかも知れないが、なにか魅力が秘められていそうで癖になる。 この作家のファンはたぶん癖になっているのだろう。たまに強烈に読みたくなる、その感じはなんとなくわかる。 でも、私には向いてない。何を言いたいのかわからない。 私が読みたいのは「ブサカワ」じゃない。可愛いコか、さもなければ思いっきりの不細工を読んでみたい。 もうこの作家を読むことはないかな。
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1984年に起きた『グリコ・森永事件』は、翌年、「かいじん21面相」を名乗る犯人グループからの終結宣言を受け沈静化し、事件は未解決のままで、動機は不明。警察発表によれば、かいじん21面相はひとりの殺人も犯しておらず、一円の現金奪取にも成功していない、奇妙な事件だったが、終結宣言...
1984年に起きた『グリコ・森永事件』は、翌年、「かいじん21面相」を名乗る犯人グループからの終結宣言を受け沈静化し、事件は未解決のままで、動機は不明。警察発表によれば、かいじん21面相はひとりの殺人も犯しておらず、一円の現金奪取にも成功していない、奇妙な事件だったが、終結宣言の同日に、日航機のあの事故があったりと、何か神懸かり的な余韻を植え付けられたのが、印象的であった。まあ、それはともかく。 本書は、芥川賞受賞作『乙女の密告』後に発表されたものの(2011年)、実際のところ、それは表題作だけで、他の二編、「恋もみじ」と「少女煙草」は、それ以前に書かれたものとなっている。 「赤染晶子」さんの作品は、「うつつ・うつら」もそうだったが、所謂、純文学だと思い、ストーリーを感じるままに楽しむというよりは、その裏に潜む、作家のメッセージを感じ取ることで、世界の違った一面が見えてくるといった、絵画を観ているような印象があり、一見、風変わりでユーモラスな世界観ながらも、それとは真逆な、人間のシリアスな心情を織り交ぜているのが、なんとも滑稽でありながら哀愁的である。 ということで、本書に収録されている三編は、物語のタイプこそ異なるものの、根本的な部分は一緒で、それは、他人に自らのアイデンティティを見出したい気持ちなのではないかと、私は思った。 思ったって、簡単に書いてしまったが、これ結構、切ないものがありますよね。 例えば表題作の場合、バトン部の高二「わたし」と「楓」は、当時の事件の目撃者になれるかどうかということに人生を懸けている節があり、特に楓は、弟が行方不明になったり、努力しても憧れのセンターになれない苦しみもあり、その孤独さを埋め合わせるかのように、かいじん21面相という、防犯ビデオや似顔絵でしか存在が分からないものを求め続けているものの、それ自体の現実性の薄さと、若い少女の持つ楽観的な発想との対照性に切ないものを感じさせられながら、若者の特権である、思いっきり泣き笑いしながらも進もうとする、その前向きな姿勢も印象的であった。 次の「恋もみじ」は、常に15人で存在しなければならない女工のあり方に於いて、かつて、『あの人 わるい人』という置き手紙だけを残して、そこから失踪した「白ゆり女工」の存在を、本人の真相は全く分からないのに、それを完全に無視して神々しく偶像化する、「もみじ女工」や「うぐいす女工」の様子に泣けるものがあり、やがては、白ゆり女工自身の存在ではなく、彼女の置き手紙の文字だけを心の拠り所にするようになっていき、そこに散りばめられた言葉への思い、『文字は時を超える』、『文字は誰にも独占されない』に、現状の自分では無い状況を抜け出し、自らのアイデンティティを手探りしていく姿を重ね合わせているように、私には感じられた。 最後の「少女煙草」は、表題作とは対照的に、いい年をした女の物語で、妻の「綾小路夫人」が夫の浮気を理由に実家へ帰ったのをきっかけに、家政婦として働きながらも、偽の「綾小路夫人」を名乗って、彼女のアイデンティティを借りて生き続ける「いも子」の人生は、どれだけ時が経とうと、17歳の満たされぬ初恋の頃に拘る姿が、絶えず付き纏い、それは、いつまでも過去に縛り付けられているようでありながら、自己を確立出来ない辛さが垣間見えるのが、なんともやるせなく、それはタイトルにも込められた、恒久的とも思われる不安感、 『十七歳なら、たった一本の煙草で救われる。たった一本の煙草で強くなれる。大人っていうのはどうやって生きたらいいんだろう』 という、いも子の率直な心境からも感じらさせられたが、それでも、 『あたし、夢があるねん。一番好きな人と恋愛結婚するねん』 『目を開けても夢を見てるの。一睡もしないで夢を見てるの。ああ、これがいい年をした女の言うことだろうか』 と人生を諦めない姿に、いい年もなにも関係ない、時に言っていることが矛盾していようと、これが、女であり続ける為の女の生き方なんだと感じ入り、それは、アイデンティティを他人に求めていても、実はその求め方に於いて、既に自己のそれが確立されているのと同様に、たとえ、それが分からなくても思うままに生きていれば、自然とそこに辿り着くようなものかもしれないし、他の二編も含めて、常に渇きが癒えず飢えている表現や(しかし、それが満たされることはない)、決して怖くないと言いながらも泣いてしまう、そんな愚直さや無邪気さだって、あっても良いではないか。時に、ありのままの姿を曝け出しても求め続けるのは、それだけ、自己の大切さを本能的に感じているということなのだから。きっとね・・・。
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ちぐはぐ。書いているうちに書きたいことが変わってきて、登場人物の性格までねじ曲げた感じ。都合が悪くなるとうやむや。
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