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今、日本人に知ってもらいたいこと
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ベストセラーズ |
発売年月日 | 2011/07/22 |
JAN | 9784584133262 |
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今、日本人に知ってもらいたいこと
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商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
俳人・金子兜太氏(91歳)と、歴史探偵(^^)半藤一利氏(81歳)の対談です。 東日本大震災後に、二人の文化人が災害や戦争などについて対談を行うのだが、高尚な話ばかりではなく、ちょっとした猥談も混ざり、また、あちこちに俳句が披露されて、それが味わい深い。 個人的に一番興味深いのは戦時中の個人的な体験だったり、当時の時代感。 また、半藤氏の戦争に関しての鋭い考察が面白い。 「後の人が歴史から何も学ぼうとしない、ということが、歴史の教訓なんです」 なるほど、と思う。 確かに、歴史について調べていくと、同じようなことを思って、がっかりしてしまう。ことに、政府の中枢や国を動かそうとする層が、まったく歴史に学ぶことがない。それは人の性なのか、そういう人々は、そうなってしまうのか。 「(日本人は)みんな同じ方向を向いてしまう。これを私は集団催眠と言っているんですが、これが戦争中の一番の教訓なんです。熱狂しやすいっていいますか、同じ方向に向きやすい」 「冷静にものを見られない。それが一番怖いところですよね」 この指摘は、現在も頻繁に感じる日本人の特質であると感じています。一人ひとりの考えではなく、隣の人に合わせたり、深く考えてみることもせずに大きな声に準じてしまったり、確かに「集団催眠」とも言えるかもしれません。 「国民的熱狂」が太平洋戦争の原因であり、これを作ってはいけない、ある一定の方向に向けて扇動されても、常に少数意見を持ち続けるべきである、というのが、半藤氏の歴史分析だった。そのためにも「非戦」を説いた墨子を読むべきだと。 「海に青雲 生き死に言わず 生きんとのみ」 金子兜太 何度も読み直してみたい本。 追記: 余談ながら、この中に数多くの作家と出会ったという話の中で、司馬遼太郎に関しての記述(証人に聞き取りをしても使わないなど、司馬史観と呼ばれる個人的な取捨選択があった)があり、個人的に、この作家の作品がどうして肌に合わないのか、ようやく答えに辿り着いた気がする。 『日本が昭和になって統帥権を「魔法の杖のように振り回す軍部」によって滅ぼされてしまった。統帥権が昭和を駄目にした。これほど嫌な時代はない。日本の歴史の中にはない時代、異端の時代である(司馬)』 『歴史というのは繋がっていて、前の時代のいろいろなことが現代に連続してきているのです。昭和という時代だけ統帥権という問題で断絶させるのは、間違っていますよ(半藤)』 『日本人はもっと立派だし、日本の歴史はもっといいんだ(司馬)』 この議論により、半藤さんが得た結論は、以下のようなものだった。 「戦争というのは、私たちが思っているほどすべてが悪ではなくて、日本人の良さというのもそこにはあるんだ。だからできるだけ広く、冷静に現実を見ないと間違うぞ、と」
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金子兜太氏と半藤一利氏との対談と言うことで,これは,興味深いはずだ…と思って読み進めていきました。予想通り,今までにないような対談内容でした。半藤氏によると「合計百七十二歳の対話は,自分のいうのもおかしいのですが,天衣無縫というか天空開豁というか,あっちへいったりこっちへいった...
金子兜太氏と半藤一利氏との対談と言うことで,これは,興味深いはずだ…と思って読み進めていきました。予想通り,今までにないような対談内容でした。半藤氏によると「合計百七十二歳の対話は,自分のいうのもおかしいのですが,天衣無縫というか天空開豁というか,あっちへいったりこっちへいったりの行運流水的な,いくらかとりとめのないもの」だそうです。 兜太氏は1919年生まれ。半藤氏は10歳ほど年下になります。 日本人のクセとして「起きて困ることは起きないのではないか」→「起きないに違いない」→「絶対に起きない」という結論になると,二人は同意。 これは,敗戦直前のソ連満州侵攻にしても,トラック島への攻撃にしても…そして,今回の大津波とそれによる原発事故にしても…。これらのことは,いずれもちゃんと予想していた人はいたわけですが,いずれも起きてもらっては,たいへん困ることなのです。そして,日本人は,その困ることに対する対策そのものよりも,「起こらないことにしてしまうこと」を選択するのだと。これらのことは,日本人だけではなく,人間一般に言えることなのかもしれないと思いますが,少なくとも,日本の現代史をふり返っただけでも,あてはまることは確かですね。 自分たちのルーツを語る場面では,それこそ,天衣無縫の話になってきて,放送禁止用語がたくさん…(^^;; それだけ,子どもに対しても開けっぴろげな社会だったからこそ,感覚の豊かな兜太氏が育ったのかもしれないとも感じました。 私たちが本書の内容を知って,さあ,その後どうするのかーそれは,読者に任されています。
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今、日本人に知ってもらいたいこと ☆ 最初は3.11の地震や戦争のことを語っていたが、途中から自分のかみさんのことや尿瓶の事などスケールの小さいというかどうでも良さそうなことが語られる。 #dokusyo
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