北京胡同 忘れられない心のふるさと井岡今日子写真集

井岡今日子(著者)

• 販売会社／発売会社: 地方小出版流通センター
• 発売年月日: 2005/09/01
• JAN: 9784861850189

商品レビュー

2022/06/08

胡同は「ふうとん」と読む。
「胡同は、北京に特有なもので、日本語で言えば路地や横丁のようなものです。元の時代に形成し、明と清の時代にかけて少しずつ発展してきました。1990年代初期までは市内に6,000本あり、胡同を名乗った路地は1,316本もありました。」というのが、胡同についての作者の説明である。
本書は、作者が生まれ育った北京の胡同を撮影した写真集である。

「日本語で言えば路地や横丁」という説明であるが、この写真集に掲載されているような路地や横丁は、今の日本では見かけることはない。生活の舞台であり、やはり作者が書いているように、北京に特有のものなのだろう。
コロナ前、中国には何度も出張に出かけたが、出張先は主に上海であり、北京には1度しか行ったことはない。行ったのは2019年。本写真集の発行は、2005年のことなので、北京オリンピックの前のことだ。オリンピックをはさんで、北京市内の開発も相当に進んだであろうので、この写真集に記録されている胡同のいくつかは、既になくなっているだろう。もちろん、私が2019年に北京を訪問した際には、このような胡同を見ることは出来なかった。