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シンデレラ
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 世界文化社 |
発売年月日 | 2011/07/06 |
JAN | 9784418118106 |
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商品レビュー
4.4
8件のお客様レビュー
安野光雅さん版シンデレラ。たださんの☆4つレビューで出会うことができました。ありがとうございます。 独特で厳かな迫力が漂う街角や建物のどこかに、まほうつかいのおばあちゃまが意外なところに隠れていて探すのが楽しい。 2どめのおかあさんとおねぼうおねえさん達の顔つきとシンデレラとの大...
安野光雅さん版シンデレラ。たださんの☆4つレビューで出会うことができました。ありがとうございます。 独特で厳かな迫力が漂う街角や建物のどこかに、まほうつかいのおばあちゃまが意外なところに隠れていて探すのが楽しい。 2どめのおかあさんとおねぼうおねえさん達の顔つきとシンデレラとの大きさの差(2倍位ありそう)がコミカル。馬車は屋根にカボチャが載っている。 「ぷっぷるぷっぷ ぷー。はっぱらぱっぱ ぱー。」らっぱの音が話の展開を替える様に響く。紙芝居になりそうな懐かしさ。
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1974年発表の(本書は2011年の復刻版)、文も絵も安野光雅さんが描いた『シンデレラ』は、ファンタジー要素満載な夢物語というよりは、その中世ヨーロッパを舞台にしたような服飾や世界観に、当時としては親しみやすい、くだけた文章もあることで、とても現実感の強い物語に感じられて、たと...
1974年発表の(本書は2011年の復刻版)、文も絵も安野光雅さんが描いた『シンデレラ』は、ファンタジー要素満載な夢物語というよりは、その中世ヨーロッパを舞台にしたような服飾や世界観に、当時としては親しみやすい、くだけた文章もあることで、とても現実感の強い物語に感じられて、たとえ魔法の力を借りたとはいえ、そこから垣間見えたのは、安野さんの絵による、人の見えない素敵な部分を見事に表した、そのシンデレラ自身の絵から醸し出される、素朴な優しさの中にも凛と佇む、一人の女性としての気高さであった。 シンデレラと共に暮らす、2度目の母と2人の姉達が彼女に付けたあだ名は、「灰まみれのきたない娘」と、聞いただけで怒りが込み上げてくるような呼び方だが、それでも隠しきれない彼女自身の魅力として、勿論、朝から晩までよく働くような優しい人柄もそうだと思うが、これが安野さんの絵で描かれることによって、彼女のファッションからも、それを感じさせられたことが、とても印象的だった。 そのオフショルダーのワンピースは、確かに下の方に縫い合わせた跡が見られたりするが、私が気になったのはそこではなく、それを上品に覆い隠した多彩な色(表紙のそれとはまた異なる色)を散りばめたストールに加えて、それと合わせた同じ色のスカーフを頭に巻いている、彼女の素朴ながらも、思わずハッとさせられる、一つの主張の表れに、「ああ彼女は、毎日こんな思いをさせられながらも、彼女だけの何かをしっかりと持ち続けているのだな」と、決して彼女自身、あまり個性的な会話が無くても、その着ているものだけで充分に感じさせられる、彼女の女性としての在り方を、安野さんの絵は伝えてくれながらも、その色の多彩さこそ、一見地味に見えながら、その中には、色取り取りのたくさんの思いで満たされている、シンデレラの内面のように思われて、それは彼女が寝るベッドのデザインにも、よく表れていると思う。 そして、安野さんの絵自体の魅力も多彩であり、それは、シンデレラに限らず、魔法使いのおばあさんの、涼しい色合いのアーガイル柄のワンピースを着ながらも、どこか漂わせる、その人の好い雰囲気や(彼女の凄いところは、全ての場面に於いて、必ずどこかでシンデレラを見守っていること)、シンデレラの夢心地の心境を表したような、お城へ向かう道中の、その地の底が計り知れないような大胆なデザインに加えて、建物を大きく、人物を小さく描写することにより、それでも目に留まる麗しい優雅な様や(シンデレラのダンスの美しさといったら)、人のやり切れない儚さといった繊細さが(あの鐘の聞こえるシーンは見ていて切ない)、より如実に表れて見えるのも印象的である。 更に特筆すべきは、やはりシンデレラの変身前と変身後の見開きの対照性であり、そこで感じられた、ため息ものの美しさこそ、シンデレラ本来の心の中の姿であり、それは奇跡などではなく、普段から彼女自身が自然とありのままに見せていた、優しくも確固とした気高さを抱いていた、一人の女性としての存在意義を認められた証なのではないかと、私には思われたのであった。 最後に、私が印象的だったのが、おそらく安野さんが意図的にそうしたと思われる、ウィスタリア色の見返しであり、「ウィスタリア」は和名だと「藤」になるのだが、色としては、前者の方が後者よりも、濃い色ということで別のものとなり、その花言葉、『ようこそ美しき未知の人』には、これまで辛い思いをしてきた、シンデレラの可能性に満ち溢れた未来が宿っているようで、それは魔法使いのおばあさんと共に心を込めた、安野さんの彼女への祝福のしるしとも感じられたのであった。 ちなみに、本書のシンデレラについて、最初は大人向けのそれと感じましたが、何度も読み返す内に、はたして本当にそうなのだろうかとも思い、こればかりは、子ども次第と思うところもありながら、別に読み手があれこれ説明しなくても、子ども自身で何かを感じてくれるものも、きっとあると思い(安野さんの絵には、品の良さと人懐こさが共存している)、そうした安野さんの決して子どもに媚びない対等な姿勢に、絵本作家としての誇りを感じました。安野さんの場合、この絵本だけがそうではありませんがね。
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名作絵本、どの本で読み聞かせしてあげようかなと悩んでいる最中。 安野さんの描かれたシンデレラを見つけた。文章が綺麗。絵が美しい。大人向けかな?と思いきや萌ちゃんもしっかり見て聞いてくれた。
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