PDCAサイクル、3つの誤読 サイクル過程でないコミュニケーション過程による評価活動の提案に向けて シリーズ「大学評価を考える」第4巻

シリーズ「大学評価を考える」第4巻編集委員会【編】

• 販売会社／発売会社: 大学評価学会/晃洋書房
• 発売年月日: 2011/07/02
• JAN: 9784771022911

商品レビュー

2013/02/09

現在大学の認証評価や自己点検の場面で導入・活用が推進されているPDCAサイクルについて、その本来の定義や目的を詳述したうえで、大学という場でPDCAサイクルを闇雲に導入することに対し警鐘を鳴らす、というような内容です。

自分は大学時代部活に所属していて、ある時指導者が日々の練習や目標管理のためにPDCAサイクルを導入しようとしたが、なんとなく違和感を感じていました。そして、この本を読んでその違和感は間違っていなかったのだと納得がいきました。

PDCAサイクルとはそもそも製造業における品質管理の分野から生まれた概念であるため、人間の営みを扱う大学という場にはなじまない。
このような指摘は、大学のサラリーマン養成工場化を食い止めるためにはいずれ不可欠な考え方になるのではないかと思われます。