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ぐうーの音 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2011/07/08 |
JAN | 9784167770020 |
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商品レビュー
3.8
14件のお客様レビュー
たしかに読むだけで空腹になる。 土曜日に空腹のまま電車に乗って、「何食べようかな」と考えていたらすっかりランチ時間を過ぎて空腹がいったんおさまってしまった、という時に多分購入したと思う。 読むと確かに腹ペコがよみがえり、糖分不足で陥っていた頭痛からも若干解放されるような気がするの...
たしかに読むだけで空腹になる。 土曜日に空腹のまま電車に乗って、「何食べようかな」と考えていたらすっかりランチ時間を過ぎて空腹がいったんおさまってしまった、という時に多分購入したと思う。 読むと確かに腹ペコがよみがえり、糖分不足で陥っていた頭痛からも若干解放されるような気がするのだった。 絵も可愛いのでおすすめ。
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大田垣晴子の食に関するエッセイ本。毎度のことながら、文章とイラストがマッチしていて読んでいて楽しくなるし、御腹空いてくるし困ったもんだ。職場近所の古書店で入手。
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一緒に食事をしてみるとその人の個性がよく分かる。それは食の好みといったものに限定されず、その人の生き方考え方といったものが顕れるということ。少し大げさであるかもしれないが、ここははっきりと断言できる。さらに言えば「食事」の前段階である料理をその人と一緒にやってみるとさらにその人...
一緒に食事をしてみるとその人の個性がよく分かる。それは食の好みといったものに限定されず、その人の生き方考え方といったものが顕れるということ。少し大げさであるかもしれないが、ここははっきりと断言できる。さらに言えば「食事」の前段階である料理をその人と一緒にやってみるとさらにその人の本質が見える。ある会社が新人研修でバーベキューをやらせたという話を聞いたことがあるが、そりゃ見事な方策だなと思った。料理は「直接口にするという極めて自己利益に関連する行為である」ということ、さらに「火や刃物というリスクの高いものを扱う」ということであるから、ある意味において人間を「追い込む」行為である。その状況での行動はごまかしが効きにくい。 自分が直接口にするものについてはっきり主張しない人間は、他のことについても押し黙る可能性が高い。反対にあれこれ自分の好みだけを主張し、それに反するものには一切箸をつけない人間は他の面でも手に負えないことが多いように思う。それほど食に対する姿勢は、公共性が少ない状況と思えることもあってか、人間の個性が顕れやすいのかもしれない。また「食通」を自認している人で自ら調理することは一切しない人がいるが、そんな人と食事をしてみると、あれこれウンチクは持っているもののその話の深度は極めて低いことが多い。そしてそういうヒトに限って注文が多いという特徴もある。世の中は「専門化」が進み、自分の分野でその務めを果たしていればしそれでよしという考え方もあるが、その務めている「自分自身を管理する」ということは万人に共通する「務め」ではないだろうか。「食」は単なる道楽ではなく「自己管理」である。 大田垣さんの漫画エッセイは何冊か読んでいるので、食をテーマとした本書の内容は大方想像がついた。著者は食べ歩きについても料理についても、その強い好奇心を精一杯使い込んでいる。それゆえに食に限らず他の分野でも発想が枯れることがないのだろう。本書では「食」に関するエピソードを「いただく」「つまむ」「呑む」といった行為でくくった独自の章立てで、「これで全部」とでもいえるような食材の豊富なラインナップを並べてテンポよく語る。またそれぞれの料理に関連する社会的人間的光景もおもしろおかしく描写。このへんはいかにも大田垣さんらしい。さらに丁寧に観察して特徴がわかりやすい料理の絵はそのまま「レシピ本」で使ってもよさそう。ただ内容のリファレンス性から考えてもう少しボリュームが欲しかったかな、という気がする。食関係のコミックエッセイはもう一冊出しているようであるが、そちらのほうが内容は充実している。
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