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不知火 石牟礼道子のコスモロジー
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不知火 石牟礼道子のコスモロジー

石牟礼道子(著者)

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不知火 石牟礼道子のコスモロジー

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 藤原書店
発売年月日 2004/02/20
JAN 9784894343580

不知火 石牟礼道子のコスモロジー

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商品レビュー

4.5

2件のお客様レビュー

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2014/08/14

渡辺京二氏が石牟礼文学を論じたまともな文学評論はないという一言が印象的です。私は『苦海浄土』という作品が頭の片隅に微かに揺らめいていて、この年齢になって恥ずかしながら初めて読んで以来、すっかり女史の文章のもつ魅力の虜になりました。また、私にはこれからの生き方を考えさせて下さる大切...

渡辺京二氏が石牟礼文学を論じたまともな文学評論はないという一言が印象的です。私は『苦海浄土』という作品が頭の片隅に微かに揺らめいていて、この年齢になって恥ずかしながら初めて読んで以来、すっかり女史の文章のもつ魅力の虜になりました。また、私にはこれからの生き方を考えさせて下さる大切な御人です。

Posted by ブクログ

2011/10/12

石牟礼道子の衝撃的な著書『苦海浄土・・わが水俣病』が上梓されたのが1969年ですが、それはもともと『海と空のあいだに』と題してあの福岡市在住の卓越した思想家・渡辺京二の編集する雑誌「熊本風土記」に、1965年から66年にわたって連載されたものだといいますから、なんとすでに46年も...

石牟礼道子の衝撃的な著書『苦海浄土・・わが水俣病』が上梓されたのが1969年ですが、それはもともと『海と空のあいだに』と題してあの福岡市在住の卓越した思想家・渡辺京二の編集する雑誌「熊本風土記」に、1965年から66年にわたって連載されたものだといいますから、なんとすでに46年も前にこの偉大な思想を持つ文学作品は生まれたわけで、しかも渡辺京二自身の口からエピソードとして語られているところによると、失礼ながら石牟礼道子は水俣に住む貧しい家の主婦で、畳半分ほどの板敷きを書斎のようにして、文学少女が恥ずかしそうに人目を忍んで一字一句を書いているというふうだったそうです。 ちなみに、生物学者レイチェル・カーソンのDDTをはじめとするの農薬などの危険性を訴えた『沈黙の春』が出たのが1962年で、小説家の有吉佐和子が環境汚染問題を追求した『複合汚染』を書いたのが1974年。 わが『苦海浄土』の不幸は、第1回大宅壮一ノンフィクション賞に選ばれ、そして彼女自身も水俣病告発運動のリーダーのような存在としてクローズアップされていった経過にありますが、誤解を恐れずに言えば、今にして思えば軟弱な文学作品として一過性で読まれるよりは、初めからその扉を開くことに覚悟がいるという、禁断の書めいた方がよかったというかふさわしいという気がします。 それにしても、かつての告発の書としてノンフィクションの様相を帯びていた『苦海浄土』を、改めて読んでみると、それまで誰も表現したことがないような文学性にあふれていることに驚くというより、そのことに気がつかないような感性や眼しか持ち合わせていなかった自分に恥じ入るばかりです。 ・・・という感じで、この本は今までの常識的に流布している石牟礼道子像が、まったくコペルニクス的に転回するような示唆・指摘に富んだ見田宗介や栗原彬らの石牟礼道子論や、対談・童話・エッセイなどが満載の本です。 その中で、なんといっても注目すべき読み応えがあるのが、脱学校論やシャドウ・ワークそれにバナキュラーで有名な哲学者イバン・イリイチとの対談です。今まさに、ここにこうして石牟礼道子のイメージ、文学的営為が書き換えられようとしています。

Posted by ブクログ

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