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合本私、プロレスの味方です ちくま文庫
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合本私、プロレスの味方です ちくま文庫

村松友視(著者)

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合本私、プロレスの味方です ちくま文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 1994/08/25
JAN 9784480028747

合本私、プロレスの味方です

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2014/03/06

『私、プロレスの味方です』『当然、プロレスの味方です』『ダーティ・ヒロイズム宣言』の3冊を1冊にまとめた本。プロレスは「八百長だからつまらない」というベタな否定派と、「八百長だからおもしろい」というメタな肯定派の二元論を乗り越えるプロレスの見方が語られます。 著者の立場は、「試...

『私、プロレスの味方です』『当然、プロレスの味方です』『ダーティ・ヒロイズム宣言』の3冊を1冊にまとめた本。プロレスは「八百長だからつまらない」というベタな否定派と、「八百長だからおもしろい」というメタな肯定派の二元論を乗り越えるプロレスの見方が語られます。 著者の立場は、「試合が終わった瞬間、八百長は観客の頭でつくられる」というものです。「八百長」といっても、観客たちはあらかじめ決まった筋書きを期待してプロレスを見に来ているわけではありません。ある程度決まった物語に則った「プロレス内プロレス」と、そうした既成の物語を乗り越える「過激なプロレス」の間のダイナミズムが、プロレスの醍醐味だと著者は考えます。 このダイナミズムを生み出すのは、プロレスラーだけではありません。観客もまた、「物語」の創発に参与する「過激な観客」でなければならないと著者は考えます。プロレスのリングは、そこに「物語」を発見しようとする観客の視線によって、濃密な意味の力線が無数に張りめぐらされた空間であり、プロレスラーにはその力線を的確に読み取って「物語」を見せることが求められます。こうして、一瞬ごとにリングには新たな力線が張りなおされ、それがプロレスラーと観客の双方の協力によって編み上げられることで、試合は一つの「物語」の創発の場となるのです。著者の「試合が終わった瞬間、八百長は観客の頭でつくられる」という言葉は、こうした意味ではないかと理解しています。 前田日明以前のプロレス観を決定した、記念碑ともいうべき著作です。

Posted by ブクログ

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