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クレイジー・コック
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 1997/05/26 |
JAN | 9784877281656 |
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クレイジー・コック
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「何度も草稿が作られたため、語り口も完全には首尾一貫していない。たとえば、動詞の時制だが、時折、意味もなく変化する。しかし、その語り口は、たとえ『回帰線』二冊と『黒い春』の特色でもある。しばし見られるシュールレアリズム的な言葉の飛躍であるとされるとしても、ミラーの後の作品に比べる...
「何度も草稿が作られたため、語り口も完全には首尾一貫していない。たとえば、動詞の時制だが、時折、意味もなく変化する。しかし、その語り口は、たとえ『回帰線』二冊と『黒い春』の特色でもある。しばし見られるシュールレアリズム的な言葉の飛躍であるとされるとしても、ミラーの後の作品に比べるとずっと直線的である。」以上解説より。「もし、この時点であまりに当たり前な編集者に出会っていたなら、彼の文章はおそらく一切の詩的なファクターを削り、きちんとした散文の方向へと向かうことになっただろう。だが実際の彼は逆の道をたどっているのだ。そこが、脅威的なのだ。詩を削るのではなく、ますます言葉を研ぎ澄ましていった。散文的な描写がいきなり独白になり、抽象的な観念と世界に対する呪詛の言葉となり、それは哲学の底に沈み込み、ふと気がつくと日常生活に戻っているといったふうだ。」「本書は、タイトルも含め何度も推敲を重ねられたそうだが、かすかに迷いが見えるのは、人称の問題だ。ミラーの長編作品を順に見ていけば本書までが三人称で、以後一人称になっていく。」以上訳者あとがきより。 解説や訳者あとがきの引用は別かと思いこちらでさせていただいた。 ヘンリー・ミラーの作品は初めて手に取ったのだが、訳者が指摘しているように最初人称が不統一で視点が定まらず理解に時間がかかった箇所もあった。これはミラー自身の性への認識の揺れも関係しているのかもしれない。レズビアンの中性的な女性と妻とじぶんとの奇妙な三角関係でストーリーは展開していくが、ミラーは随所に性的な装飾をほどこし彼の書が発禁になったのも時代を考えれば頷ける話である。 また、彼の装飾過多はアメリカという国の(ごくごく限られた私が知っている)他の男性作家とはちがう。イギリス的であるように思われた。もしかしたら、イギリスの女性作家だ。しかしながらこれは訳者が女性であることから不適当だし、読んでいる最中に考えていたことをまとめるにもまだ十分な時間が経っていない。したがって思考の整理がつけば編集し直すこととする。
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最初読んだとき、プロローグから、本編へのつながりが良くわからないまま言葉の洪水に飲み込まれていく。 クレイジーコックの表題の意味はわからないまま読み始めたがホントにクレイジーになった感じだ。 愛する人が良くわからない女性にひかれ飲みこまれ、さらに深みにはまる。 自分も愛する人から...
最初読んだとき、プロローグから、本編へのつながりが良くわからないまま言葉の洪水に飲み込まれていく。 クレイジーコックの表題の意味はわからないまま読み始めたがホントにクレイジーになった感じだ。 愛する人が良くわからない女性にひかれ飲みこまれ、さらに深みにはまる。 自分も愛する人から抜け出せないままに一緒に引きずられる。 なんとなく、太宰の人間失格を髣髴とさせる作品だと思ったが、こっちのほうが強烈な感じがする。 これを1920年代に書いているというのは信じられないくらいポップだと思う。 ただ、この世界に身をおきたいとは正直思わないのは当たり前か・・・ 気がめいったときには読まないほうがいい作品かも。
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