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いつまでも、いつまでもお元気で 特攻隊員たちが遺した最後の言葉
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 草思社 |
発売年月日 | 2011/06/20 |
JAN | 9784794218308 |
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いつまでも、いつまでもお元気で
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商品レビュー
4.2
10件のお客様レビュー
以前から、「特攻隊員の人たちは死ぬのが怖くなかったのかな」と疑問を抱いていた。普通というか、常識というか、論理的というか、感覚的というか、自分の気持ちと照らして考えれば怖いに決まっている。 だが、戦争という特殊な環境の中で死の恐怖という感情が何か別の感情に置き換わってしまう...
以前から、「特攻隊員の人たちは死ぬのが怖くなかったのかな」と疑問を抱いていた。普通というか、常識というか、論理的というか、感覚的というか、自分の気持ちと照らして考えれば怖いに決まっている。 だが、戦争という特殊な環境の中で死の恐怖という感情が何か別の感情に置き換わってしまうことはないのだろうか。狂気の沙汰の中で、国のためにと大海に散っていった彼らは何を思っていたのか。彼らに直接聞いてみたい気持ちがものすごく強烈に胸にある。 遺書の内容というのは、心理学的な研究によると、哲学的抽象的であるよりも、具体性に富んだものであるらしい。例えば、死とは何かということよりも、愛犬の世話のことや自室の片付けについて触れられていることが多いようだ。 一説によると、それは、本人が死の恐怖から注意や意識を逸らすための防衛反応の表れだとする。確かに死の恐怖という想像だにできない極限の感情から脳が自身を守ろうとしても何ら不思議ではない。その表れがひどく具体的に書かれた遺書だというのだ。 ただ、どうも特攻隊員が書いた遺書というのは、上記にそぐわない。物事に絶対はないとは言え、あまりにも当てはまらなすぎる。 検閲が厳しかった当時、もしかしたら死の恐怖について書かれた手紙(遺書)は軍の介入があったのかもしれない。あるいは、死を恐れるのは恥だという大和魂が彼らを素直にさせてくれなかったのかもしれない。武士は食わねど高楊枝ではないが、そうした我慢強さは男の象徴でもあったのだ。 本当は泣き叫びたいほどの恐怖心に駆られているのに、それを押し殺し、家族の安否、国の発展に思いが綴られているのは何だか胸が痛くなる。彼らの本当の声が聞きたい。「怖い」と言ってほしい。涙を見せてほしい。 多くの遺書が母に対し書かれていたのは、やはり、死の瀬戸際、母の愛情を求めたからではないだろうか。いや、もちろんこれまで育ててくれてありがとうという感謝の気持ちも溢れんばかりにあったであろうが、それと同時に、死ぬのが怖いという恐怖心を母を想うことで少しでも和らげようとしたのではないか。愛されていた懐かしいの日々を回顧することで脳が己を守ろうとしたのではないか。 やはり死ぬのは怖い。 彼らの遺書に直接表現はないけれど深く深く読み見ようとすれば、彼らの幻影に少しでも触れることができるような気がする。声は聞こえずとも、蜃気楼の如く揺らめく彼らの背中に、僕の指先が。 <印象に残った文> ⚫︎兄は特別攻撃隊員として太平洋の防波堤になるために征くことになった。 ⚫︎苦学と云えば、家を出発する時、台所でお母さんが涙を流されたのが、東京に居る間中頭に焼きついて、あの頃どんなにかかえりたかった事か知れませんでした。 ⚫︎何か書かなければと思いながら筆がすすみません。 ⚫︎皇国の弥栄祈り玉と散る 心のうちぞ楽しかりける ⚫︎数時間後には此の世を去るとは思へない程、抱へる爆弾はどす黒く光っています。 ⚫︎人の世ハ別れるものと知りながら 別れハなどてかくも悲しき
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
夏の時期は戦争の話題が多いので。 この本にでてくる方は皆20代という若さであの世にいってしまった。 敵地に突っ込んでいく怖さはなかったのだろうか、手紙を見ると、晴れ晴れだ、元気に飛び立つなどの言葉が書かれていた。 そして何よりも、最期まで家族を想う気持ちが伝わってきて泣きそうになった。息子や夫を見送った家族の気持ちも想像できる。 個人的には、継母に育てられた息子の手紙がグッときた。恥ずかしさで最後までお母さんとは言えず、手紙にお母さん、お母さん、お母さん、と書き残していたのには、グッと来てしまった。
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戦争の映画やドラマを見ても、どこかそれは映画やドラマという印象を受けてしまいますが、 実際の隊員のプロフィールや写真、 そして手紙を見るとこの写真の方々の人生があって、一瞬にして亡くなってしまったんだなと。 未来のある青年たちが国とかバクっとしたものではなく、 大切な誰かに向け...
戦争の映画やドラマを見ても、どこかそれは映画やドラマという印象を受けてしまいますが、 実際の隊員のプロフィールや写真、 そして手紙を見るとこの写真の方々の人生があって、一瞬にして亡くなってしまったんだなと。 未来のある青年たちが国とかバクっとしたものではなく、 大切な誰かに向けて書いた手紙で、 それに書かれていることは感謝や、愛で そういう感情を抱いて、 これから死ぬわかっていながらも 飛び立って行ったのかと思うと涙が止まらなかった。 みなさん晴れ晴れとか、 怖くない のような表現が書かれていたけど、 実際はどうだったのだろうか。 暑い夏に考える。
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