古代オリエントと旧約聖書

ケネス・アンダーソン・キッチン(著者), 津村俊夫(著者)

• 販売会社／発売会社: いのちのことば社卸部
• 発売年月日: 1979/11/01
• JAN: 9784264000464

商品レビュー

2011/11/11

旧約聖書の１つの仮説に過ぎない資料説は、主に対象とした文献の言葉の違いから仮説を立ててているが、筆者はオリエントの世界は旧約学と考古学という２つの分野に分けられているが、１つの世界を対象にしていると考えている。

その意味では、事実を最優先に、資料に肯定的な態度で臨み、、そこから出てくる消極的証拠や仮説は仮説として進むことこそ、正しいアプローチだとしている。

初期ヘブルの年代としてのアブラハム・族長時代、後期ヘブル年代として、エジプトの資料などの関連する資料をもとに明らかにしようとしている。また、ヘブルとオリエントの諸宗教との接触、文献批評の問題点、言語学的研究の諸原則を触れることで、聖書学と古代オリエント学についての追加的な考察を第一部で行っている。

第二部として第一部を下に、古代オリエント学から明らかになったことを下に旧約聖書について考察をして、結論として、アカデミックなアプローチを大切に、聖書学・考古学の両面のアプローチを大切にしているという本だった。