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思想としての3・11
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思想としての3・11

河出書房新社編集部【編】

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思想としての3・11

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2011/06/20
JAN 9784309245546

思想としての3・11

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商品レビュー

3

10件のお客様レビュー

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2017/01/09

震災、原発事故から間もない頃に出版されています。現代日本の思想家たちの寄稿集ですが、高祖岩三郎や廣瀬純と行ったアナキスト系の人の文章も読むことができます。当然情報はまだ少ないし、特に原発事故に関しての検証は十分されていない時期ですから観念的でやや混乱した文章が多い印象を持ちました...

震災、原発事故から間もない頃に出版されています。現代日本の思想家たちの寄稿集ですが、高祖岩三郎や廣瀬純と行ったアナキスト系の人の文章も読むことができます。当然情報はまだ少ないし、特に原発事故に関しての検証は十分されていない時期ですから観念的でやや混乱した文章が多い印象を持ちました。その後少しずつ現地は復興に向かっていますが、原発事故周辺の復活の見込みはありませんし事故処理も進展しているとは言い難い状況です。その中で原発再稼働の流れは着実に進行しているわけで、もう一度現状の評価について彼らの評価を聞きたいですね。

Posted by ブクログ

2015/09/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 根拠が動揺する、ということは、信じられなくなる、ということです。合理的なものであれ、たとえば美的なものであれ、根拠というものがないと信仰も成り立ちませんから。(p.20) 堕落とは何か。すべての巨大な破壊、すべての膨大な死、すべての根拠の粉砕のあとで、すべての道徳が虚妄であることが暴露され、すべてが信じられなくなったあとで、それらが無根拠であることが底の底まで知れてしまったあとで、これからわれわれが創り出すものもまた無根拠であり非道徳的であり、何物にもならずにいつかまた無惨に打ち砕かれるものであったとしても、―それをまた創り直さなければならないということです。 (中略)自殺は学問じゃないよ。子供の遊びです。はじめから、まず、限度を知っていることが必要なのだ。私はこの戦争のおかげで、原子バクダンは学問じゃない、子供の遊びは学問じゃない、戦争も学問じゃない、ということを教えられた。大ゲサなものを、買いかぶっていたのだ。 学問は、限度の発見だ。私は、そのために戦う。(pp.28-9) われわれがまずもって守るべきものは、われわれ人間が作り、使い続けている物たちである。物は人間の世界を形づくっており、それに守られて人間生活が成り立つ。物が一定の耐久性をもち長く保たれていくことで、世界は人間らしい住まいとなる。(p.102) 人々が放射能のないユートピアを語れば語るほど、そのユートピアからは「フクシマ」の当事者が排除されていく、という構図である。こうしたユートピアは、推論によってつくりだされた仮象である。(p.148) われわれは「福島」国民である。なぜなら「フクシマ」はわが家族だからだ。(p.151)

Posted by ブクログ

2012/05/03

17人の言説の集成。佐々木中、鶴見俊輔、吉本隆明の重なっているところが印象に残った。「文明の難民として」(鶴見)、「自分の今ここの何もなさから行こうじゃないかと」(吉本)、「いつかまた無惨に打ち砕かれるものであったとしても」(佐々木)。

Posted by ブクログ

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