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ゼロからわかるブラックホール 時空を歪める暗黒天体が吸い込み、輝き、噴出するメカニズム ブルーバックス
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2011/06/22 |
JAN | 9784062577281 |
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ゼロからわかるブラックホール
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商品レビュー
4.2
18件のお客様レビュー
物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。 東大OPACには登録されていません。 貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください 返却:物性研図書室へ返却してください
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1100 大須賀健 1973年秋田県生まれ。北海道大学工学部卒業。筑波大学大学院物理学研究科修了。理学博士。日本学術振興会特別研究員(京都大学)、立教大学理学部助手、理化学研究所基礎科学特別研究員を経て現在、国立天文台理論研究部・天文シミュレーションプロジェクト助教。専門は理論...
1100 大須賀健 1973年秋田県生まれ。北海道大学工学部卒業。筑波大学大学院物理学研究科修了。理学博士。日本学術振興会特別研究員(京都大学)、立教大学理学部助手、理化学研究所基礎科学特別研究員を経て現在、国立天文台理論研究部・天文シミュレーションプロジェクト助教。専門は理論およびコンピュータ・シミュレーションを駆使したブラックホール宇宙物理学、超巨大ブラックホール形成論
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2019年4月10日、イヴェント・ホライゾン・テレスコープ(EHT)が、はじめてブラックホールを画像に捉えたと発表した。 https://eventhorizontelescope.org/press-release-april-10-2019-astronomers-captu...
2019年4月10日、イヴェント・ホライゾン・テレスコープ(EHT)が、はじめてブラックホールを画像に捉えたと発表した。 https://eventhorizontelescope.org/press-release-april-10-2019-astronomers-capture-first-image-black-hole 地球から5,500万光年はなれたM87銀河の中心にある超巨大ブラックホールを、捉えることができた。 ブラックホールは見ることができない。 光や電波が脱出することさえできなくさせる極大の重力の極小の固まり、それがブラックホールだ。事象の地平面、シュヴァルツシルト半径を境にして、もう戻ることができない暗黒の底が広がっている。だから、ブラックホールそのものは見ることができない。ブラックホールを見るということは、その周囲に表れる、ブラックホールというシステムにおける現象を捉えることができるということを示している。 ガスの固まりとして発生する恒星は、その中心における反応によって熱を生じ、重力に対抗するようにガスの圧力を高めている。これが恒星を成り立たせているが、いずれ燃料が切れていく星は支える力を失って重力のままに縮退していくしかない。太陽の数十倍の質量をもつ星は、この縮退が止まらずに、事象の地平面すらも超えて、ブラックホールになる。 ブラックホールは周囲にあるガスを吸い込み続ける。一般相対性理論で示された時空の歪みのままに、重力は働く。近づけば近づくほどガスの速度は早まる。重力と遠心力と、地場によって、渦を巻く軌道でガスは飲み込まれていく。内側のガスと外側のガスの速度差がどんどんと大きくなる。その摩擦によって、エネルギーが熱に変わっていく。太陽の100万倍の温度、明るさで光るガスの円盤がブラックホールの周りに表れることになる。 捉えたのはその明かりの円盤。そして、その真ん中にぽっかりと空いた光を残さなり暗黒のあとだ。 光の軌道も曲がる。見えないはずのブラックホールの向こう側の円盤の光も見える。だから、ぼくたちに見えるのは、ブラックホールをぐるりと囲む(包む)円盤の光になる。 現象は、存在の仕方は予測できていた。ただし、観測することはままならない。 太陽の10倍の質量をもつ恒星ブラックホールで半径30キロメートル、銀河の中心に存在す超巨大ブラックホール(太陽の1億倍の質量)では半径3億キロメートル。この宇宙のサイズの中では極小でしかない。小さすぎるから見ることが難しい。 小さなものの形を見分けるための空間分解能が極めて高性能でなければならない。方法として複数の電波望遠鏡を組み合わせて、一つの巨大な望遠鏡として働かせる電波干渉計というシステムがある。空間分解能は電波望遠鏡の直径で決まる。電波干渉計では離れた場所にある電波望遠鏡を組み合わせるほど、巨大な望遠鏡と同じ働きをできるということだ。 EHTは世界8箇所にある望遠鏡を組み合わせて、地球規模の望遠鏡を実現させた。それが今回、ブラックホールを画像としてはじめて捉えさせたのだ。
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