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西田幾多郎と鈴木大拙 その魂の交流に聴く
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 大東出版社 |
発売年月日 | 2004/11/01 |
JAN | 9784500006991 |
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西田幾多郎と鈴木大拙 その魂の交流に聴く
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『西田幾多郎と仏教―禅と真宗の根底を究める』(2002年、大東出版社)の続編で、生涯にわたっておたがいに思想的影響をあたえあったことで知られる西田幾多郎と鈴木大拙について考察している本です。前著『西田幾多郎と仏教』とおなじく二部構成となっており、第一部では西田と大拙の交流について...
『西田幾多郎と仏教―禅と真宗の根底を究める』(2002年、大東出版社)の続編で、生涯にわたっておたがいに思想的影響をあたえあったことで知られる西田幾多郎と鈴木大拙について考察している本です。前著『西田幾多郎と仏教』とおなじく二部構成となっており、第一部では西田と大拙の交流についての伝奇的な事実が紹介され、第二部ではそれぞれの思想に立ち入って考察がおこなわれています。 著者は、西田の「絶対矛盾的自己同一」と大拙の「即非の論理」の異同について詳細な検討をおこなっており、とくに西田の思想には絶対無の自己否定による個の成立という発想が見られるのに対して、大拙にはそうした根本的な原理へと遡及する哲学的な関心が希薄であることを明らかにしています。その一方で、大拙にも西田に通じるような発想の萌芽が見られることも併せて指摘し、両者の思想が本質的にきわめて近しいものであったことを論証しています。 また著者は、大拙の弟子であった秋月龍珉の試みにならって、「超個」と「個」の関係をめぐる思想として西田哲学と鈴木禅学を解釈し、さらに滝沢克己によって主張された「不可分・不可同・不可逆」という思想が、西田の思想のうちに認められるのかという問題を検討しています。著者は、個と絶対者の否定的関係を「不可逆」として理解することができるとしながらも、同時に個による世界の逆限定の側面が存在することを指摘し、西田の思想を「不可逆の可逆」として西田の思想を理解するという試みをおこなっています。 前著同様、西田や大拙の引用が難解で、内容を充分に咀嚼できなかったところもありましたが、西田と大拙が哲学と宗教というそれぞれの立場からおなじ問題に向きあっていたことがわかりました。
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