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愛 文学の冒険シリーズ
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 国書刊行会 |
発売年月日 | 1999/01/01 |
JAN | 9784336039606 |
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商品レビュー
3.9
20件のお客様レビュー
技巧とか叙述トリックとか物語性とか、そんなんどうでもいいから、とにかくやべぇのをサクッと読みたいんだよね!!!!って時に衝動的に手に取る作家がソローキン。足が勝手に『ロシア文学』の棚へ。逆にそういう気分じゃない時は寄り付かないようにしている。げんなりしてしまうから。 数年前に『ロ...
技巧とか叙述トリックとか物語性とか、そんなんどうでもいいから、とにかくやべぇのをサクッと読みたいんだよね!!!!って時に衝動的に手に取る作家がソローキン。足が勝手に『ロシア文学』の棚へ。逆にそういう気分じゃない時は寄り付かないようにしている。げんなりしてしまうから。 数年前に『ロマン』の洗礼を受け、『マリーナの三十番目の恋』と読み進め、短編は初挑戦。でも物語の長短は関係なし(そもそも物語性とかないから!)。はいはい、うん、綺麗だね、素敵だね、あれ?どうした?あー、なるほど、よし、次!って感じで一気読み。次、があるからいいね、短編は。切り替えがうまくいく。『ロマン』は数日引きずった。 こんなにも言葉のタガが外れていて、無秩序で、冒涜的にも関わらず、それでも「読ませる」力が強烈にあるのは、どうしてなんだろう?なんで?おい、なんで?なんでだよ、おい、なんで横向いてんだよ、おい、なんで?これ何の話で出てきたっけ?
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青い脂」が気になって、ソローキン情報を収集していると、変な作家らしい。しかも翻訳は亀山氏だ。気になったので短編集を読んでみる。 いったい私は何を読んでいるのだろう。一編一編は数ページの短い作品ですぐ読めてしまいますが、そこに描かれているのがなんなのか、理解できなくなるのです。日常...
青い脂」が気になって、ソローキン情報を収集していると、変な作家らしい。しかも翻訳は亀山氏だ。気になったので短編集を読んでみる。 いったい私は何を読んでいるのだろう。一編一編は数ページの短い作品ですぐ読めてしまいますが、そこに描かれているのがなんなのか、理解できなくなるのです。日常生活風景だったり、森の中でのキャンプだったり、学校での生活風景といった普通の風景が急にねじれて異様なものが差し込まれて唐突に終わるのです。長編で徐々に異常な世界に変貌していってというのではなく、たった数ページの短編で描く。これはインパクト大。 でも読んでいくうちに、さして異常なこととも思えなくなってくる。日々ニュースでやってるではないですか。突然強盗に入られ手をしばられて殴り殺される。通りすがりの会社員からすれ違いざま足を切られる。幼児が炎暑の車中に置き去りにされる、車で執拗に追われた挙句にハンマーで殴られる、舐め回した指を回転寿司になすりつける・・・日常に突然さしこんでくるグロテスクな悪意。もはや現代の日常がアンチ・モラルなオブジェなのか?ソローキンが敏感に切り取っただけなのか?いったいどうやって暮らしていったらいいのか?ソローキンは解答は提示しない。なんて恐ろしいやつ。
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「切断」 これが突然起こる。それも愛しているような人へ。そのほか、「銃弾」「放屁」「脱糞」「放尿」 う~ん、何なんだこれは。全部で17の短編集。どれもにこれらの行為が突然にはさまる。白樺の森のなかで、部屋の中で、教室の中で。しかし全部読んでしまった。読めた。放り投げなかった。読...
「切断」 これが突然起こる。それも愛しているような人へ。そのほか、「銃弾」「放屁」「脱糞」「放尿」 う~ん、何なんだこれは。全部で17の短編集。どれもにこれらの行為が突然にはさまる。白樺の森のなかで、部屋の中で、教室の中で。しかし全部読んでしまった。読めた。放り投げなかった。読ませてしまう何かがあるのか。 『愛』『真夜中の客』 愛するものの切断 『セルゲイ・アンドレーエヴィチ』静謐な冷気の白樺の森。しかし。 ウクライナ侵攻のニュースで、ロシア文学のことが載っていて、このソローキン氏は反体制的な文学者、とあったので読んでみた。 ソ連だった頃はソッツアートをやっていた、とあった。絵を描いていたのだ。ソッツアートは西側でいう、ポップアートのことらしい。ポロックの絵とか、絵具の缶を銃で撃って書く、とかで出来た「絵」のような小説かもしれない。 ウィキからソローキンのHPをみると最初の短編集「最初のサブポトニク」が出版されこれは1979から1985あたりに書かれたもののようだ。この短編集「愛」にも入っているもの何点かがある。1991年から99年の7年間は芝居や映画の脚本を書いていた。社会の変化を観察しなくてはいけなかった、とある。 訳者は亀山郁夫さん。あの常識的で真面目そうな雰囲気の方、あとがきが載ってます。最初は「責め苦の毎日」だったが、『セルゲイ・アンドレーエヴィチ』を翻訳中に小さな転機、テクストの表層に夜空の星のように穿たれている、神の部分ともよべるいくつもの穴を発見し、そのたとえようもない美しい輝きに気づかされる時が来た、とあった。 1992発表 1999.1.15初版第1刷 図書館
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