エミール・ギレリス もうひとつのロシア・ピアニズム

グリゴーリー・ボリーソヴィッチガルドン【著】, 森松皓子【訳】

• 販売会社／発売会社: 音楽之友社
• 発売年月日: 2011/06/06
• JAN: 9784276217973

商品レビュー

2011/11/27

私の大好きなピアニストのひとり、エミール・ギレリスについての評伝です。

偉大な音楽家であった彼の評伝は、意外に少なくて、亡くなられてから長く経ったような、そうでないような不思議な時間感覚のまま、聴き手の多くが生きているせいもあって、逆にあまり多くの紹介をされないで来た気がします。

彼の未完成のベートーヴェン・ソナタのチクルスやブラームス・グリークなど未だ録音を聴けば素晴らしいピアニストであるのに。

彼の演奏が聴かれなくなってしまうのはもったいないので、多くの人に読まれて、聴き手が増えたらいいなあと思います。

全編賛辞（不当な賛辞ではないのです、たぶん）なのでほかの評伝とも合わせてご覧になると、面白いのかもしれません。ギレリス自身が寡黙で優しい、自分をひけらかさない方だったので、意外と一般のファンは知らない事が多いので、面白く読めます。