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宮澤賢治『銀河鉄道の夜』の真実を探って
定価 ¥2,200
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 誠文堂新光社 |
発売年月日 | 2011/05/01 |
JAN | 9784416911020 |
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宮澤賢治『銀河鉄道の夜』の真実を探って
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商品レビュー
4
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『銀河鉄道の夜』を本文を引用しながら丁寧に読み説いているのは良い。けど、『銀河鉄道~』で登場する「双子のお星さまのお宮」の話が、賢治が弟妹に読み聞かせるために創作した童話『双子の星』の内容を踏まえているのを無視した解説になっているのが気になった。 著者は「双子のお星さまのお宮といいますと、すぐに双子座のことが思い浮かびます」としていて、確かに、この姉弟が話す双子の星の話はギリシア神話の双子座の話とは違うけど、『双子の星』だというのは、あの童話を読んでいればピンとくるはず。 烏と蠍の喧嘩を双子のお星さまが仲裁した話を、弟が間違えて覚えていて、姉に訂正されたのだろうし、彗星のくだりを読んで、夜の間それぞれのお宮で笛を吹くのは双子のお星様の仕事で、海の底に彗星に騙されて連れて行かれてしまう話も『双子の星』のストーリーです。 姉弟の話す彗星の描写「ギーギーフーギーギーフー」というのも『双子の星』そのままなのに! 著者が「どういう内容なのか詳しく書かれていません」としているのは『銀河鉄道の夜』は読んでいても『双子の星』を知らないとしか思えない。 本の序盤で『双子の星』を双子座の話だとしか言っていないのも著者が読んでいないからなんじゃないかと思います。(ちなみにわたしは本文の表現から双子座のカストルとポルックスとは違う星という説派) 著者も(あくまで『銀河鉄道の夜』の文章から)「双子座は夏の星座ではない」という所までは気づいて、この双子の星がさそり座の毒針の位置にある星じゃないかという説に辿り着いていながらも、あくまで双子座の話だと思い込んでいるのが非常に残念です。 賢治が熱心な仏教徒でありつつ、キリスト教への興味もあった(信じていたわけではない)というバックボーンを踏まえた解説は興味深かっただけに、『銀河鉄道の夜』以外の童話への関心の薄さが垣間見えていて残念だった。
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「銀河鉄道の夜」は最も好きな話で、「銀河鉄道の夜」に関連する本はいくつか読んだことがあるが、この本が最高! 「銀河鉄道の夜」を読んで、自分の中でなんとなくぼんやりと感じていたことや、全然気付かなかったことを筆者は細かく説明していて、宮沢賢治の作品の奥深さを強く感じさせてくれた。
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