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Jの少女たち 創元推理文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2011/05/23 |
JAN | 9784488490072 |
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Jの少女たち
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Jの少女たち
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商品レビュー
3.5
8件のお客様レビュー
阿南シリーズは2冊目。この作家さんの「藤森涼子シリーズ」は大好物で、のっけからその藤森涼子が登場したものだから、歓喜、歓喜。
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阿南シリーズ2作目。 1作目で警察官を辞めた阿南は町工場のアルバイトで生計を立て、自分を罰するかのように世間から孤立した生活を送っていた。そんな中、1作目にも出てきた少年が阿南に手紙を残して失踪する。阿南は新米私立探偵の藤森涼子とともに少年の行方を追う。 JがJUNEを表して...
阿南シリーズ2作目。 1作目で警察官を辞めた阿南は町工場のアルバイトで生計を立て、自分を罰するかのように世間から孤立した生活を送っていた。そんな中、1作目にも出てきた少年が阿南に手紙を残して失踪する。阿南は新米私立探偵の藤森涼子とともに少年の行方を追う。 JがJUNEを表していたのが、読んでいる中で分かり、意外に思った。初版は93年の本だが、そんな時代からJUNEなり、コミケなりが存在していたとは知らなかった。少年少女の危うさだったり、人物描写が上手い。阿南は相変わらず格好よくてスキ。
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読みごたえがあった…! のにも関わらずすらすら読めてしまうのは、太田さんの文章力! 「関係」を書く小説って、どうしても感動するほうこいうに持っていきがちだが、この太田忠司の「Jの少女たち」はその手の感動はない。感動して終わり、というのは確かに心に響くかもしれないけれど、その感動が...
読みごたえがあった…! のにも関わらずすらすら読めてしまうのは、太田さんの文章力! 「関係」を書く小説って、どうしても感動するほうこいうに持っていきがちだが、この太田忠司の「Jの少女たち」はその手の感動はない。感動して終わり、というのは確かに心に響くかもしれないけれど、その感動が得られた時点で終わってしまうのだ。物語の終わりとともに、共感した部分、突きつけられた自分の甘さも、同時にほとんどの部分が完結してしまうのだと思う。 「Jの少女たち」ではそうではなくて、もちろんステレオタイプ的な親子関係だったりが登場して、子どもの側から自分が親に抱く不信感や苛立ちなどに共感する場面もあるのだが、もっとこう「現代の子供たち」の問題となっている自己完結してしまうような部分が取り上げられていて、それを阿南が「何か違う」と彼の強い言葉で言われると心がずん、と重くなっていくのだ。 インターネットが普及した今、あくまで個人的な書評である、と明文化してあるのにもかかわらず、人気作家の本に批判的なコメントを書くと攻撃される、というような現象がある。匿名性云々があるのだろうが、自分の好きなものこそ絶対だ、という価値観がやはり根底に根付いていると思うのだ。もちろん昔から自分が好きなものを他の人にも好きになってもらいたい、という思いはあっただろう。だが、「あいつはけしからん」「わかっとらん」などと思っても、人を傷つけるようなことはあまりなかったと思う。だが現代はブログ炎上などというように、許せないものに対して過剰なまでに反応する人々が確かに存在するのだ。そこらへんの描写がこの本では痛いほどに書かれていて、そして自らを省みてしまうのだ。 阿南ほど強い人間はなかなかいないだろうし、いかにも「正しい」っていう感じの人は彼が自分でも感じている通り窮屈だと思う。それをな直そうともしないのだからなおさら。だから阿南は好きではないが、彼みたいな人って--人と真摯に向き合える人って、目をそらしたくなるような、でも心にずっと引っかかってしまうような強さがある。だから高校生君も彼と話したかったのだろう。 推理小説としても全く見えない状態から、断片を拾っていく様は楽しかった。すごい本だ!
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