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調査の科学 ちくま学芸文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2011/05/12 |
JAN | 9784480093691 |
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調査の科学
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
積読になってた本。ようやく読了する機会となった。冒頭の特攻隊の事例、どきりとした。戦時中から活躍されていた著者。
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日本の社会調査を切り開いた著者がわかりやすく、かつ、豊富な経験に裏打ちされた調査の知識について解説する。著者は「林の数量化理論」でも有名。 _____________________ 【断片的な雑感】 林知己夫は会社に全書があるのだが、統計調査のほとんどの分野を網羅しており、...
日本の社会調査を切り開いた著者がわかりやすく、かつ、豊富な経験に裏打ちされた調査の知識について解説する。著者は「林の数量化理論」でも有名。 _____________________ 【断片的な雑感】 林知己夫は会社に全書があるのだが、統計調査のほとんどの分野を網羅しており、すごいなといつも思ってた。『野うさぎを数える』とか名前が面白そうじゃないですか。多岐にわたってて本当にすごい。林の数量化理論でも有名だが、その内容がぼんやりとわかってよかった。ほら、回帰分析とか判別分析とかいうよりも林の数量化理論Ⅰ類、Ⅱ類って言った方がかっこいいし。 つうか、統計の話が、戦争体験から始まるのがすごい。さすが昔の人。オペーレーションズリサーチの話面白いけど、血なまぐさいな。 最小二乗法、分散と平均のつながりがなんとなくわかって良かった。チェビシェフの不等式と母集団推定はよくわからんが、こんなにコンパクトによく解説しようと頑張っているなと思った。ガウス分布ってなんだと思ったら正規分布のことか。 「人の心には反対と賛成の両方があるので、一概に片方の意見となった世論で政策を勧めて嫌なところが見えてき、もう片方の反対の気持ちが出てくるので、そのことを考慮しておかねばならない」(88P) なるほどね。 目標回収率80%っていい時代だな。いまは65%くらいになっているが。そう考えると、無作為抽出の崩壊が起き始めており、回収率の低下を防ぐためにどうすればよいのかというのが社会調査の喫緊の課題だと思う。割り当て法を駆使するしかないのか。 標本誤差は、標本の大きさがでかくなれば小さくなるが、代わりに非標本誤差が増える。検定は非標本誤差が少ない集団で役に立つことが多い。とのこと。なるほどね。 質的なものの数量化(パターン分類の数量化)の大事さ。質的な項目はパターン分類で数量化をしようぜとのこと。 時代ともになにかを抜本的に変えるのは必要だが、調査においては変えない勇気が必要だ。昔から一貫して変わらない設計であれば時代の変化をよく移せる。悪い質問も変えてはいけない。その質問の性質を熟知した上で継続すること。新しい質問に変えるときはどんな性質の違いかあるか明らかにした上で使っていくこと。 文章は平易なようでわかりにくい。はっきり言って文章が下手。総括として、完璧な調査は実際には費用や時間の関係で無理だし、ある条件の下の限られた特性しかわからないのだから、それを踏まえたうえでどのように調査を選んで実行していくのか、そして、その調査結果をどのように目的に役立て行動していくのか、が重要だよねと言っている。そもそも調査の長所と短所について熟知してから調査を行おうねと。
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林知己夫の名著。大学組織におけるIRerと呼ばれる人々も含む、各組織の調査担当者必読書といえる。分析・解析方法、統計的手法をある程度体得したら、本書を活用すべきだろう。そもそも「社会調査とは何か」という、調査や統計解析を行う前と後に必要となる、いわば「思想」のようなものを持つこと...
林知己夫の名著。大学組織におけるIRerと呼ばれる人々も含む、各組織の調査担当者必読書といえる。分析・解析方法、統計的手法をある程度体得したら、本書を活用すべきだろう。そもそも「社会調査とは何か」という、調査や統計解析を行う前と後に必要となる、いわば「思想」のようなものを持つことで分析に深みが出ると思う。 冒頭で先の大戦における特攻機の攻撃方法と命中率の図表が示される。文字通り、人の生死を賭けた作戦に使用された。このクロス表を見て誰もが衝撃を受けるだろう。数字の背後にある一つひとつの「事実」とその蓄積は極めて重い。そしてそれらのデータを分類・計算することは、自ずと真剣にならざるを得ない。いわばデータを扱う以前の、調査者の姿勢を説く教科書や論文は、そう多くない点からも本書を一読することを勧めたい。 私自身は必要に迫られて関連書籍を読みながら林の統計理論を使用した。業務で数量化Ⅱ類、論文でⅢ類を使ったことがあったが、その前に本書のような基本書を読んでおきたかった。
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