要説教育制度

教育制度研究会【編】

• 販売会社／発売会社: 学術図書出版社
• 発売年月日: 2011/03/01
• JAN: 9784780602395

商品レビュー

2013/04/30

本書によれば、教育制度とは、「①教育の目的を達成するための、②社会的に公認された、③組織（人と物との体系的配置）」(p.4)であり、すべての者の学習権を保障するためにあるものです。我々が教育を受けて学習することができるのは、教育制度のおかげであるところが大きいのです。
本書では、教育とは何か、教育制度とは何か、教育制度の基本原理についてはもちろん、人間の各発達段階に則した教育制度の歴史や課題について、世界各国の教育制度を参照するグローバルな視点で解説されています。
教育学と聞くと、学校で国語や数学などをどのように教えるかについて研究する教科教育学がまず想像されるようですが、その学校という制度をどのように保障するかについて研究する教育制度学が、国語や数学などにとっても必要不可欠なのです。さらに本書では、学校教育に限定されない生涯学習・社会教育の制度も解説されています。このように、教育制度は、教育の多様な場面に関わっている広大な領域なのです。
本書は第一線の教育制度学研究者も使用するものでありながら、図表が多く含まれた、初学者にも扱いやすい本です。
教育に関心がある全ての方に、この本をおすすめします。
(2013　ラーニング・アドバイザー/教育　MATSUBARA)

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