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おかしな本棚
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おかしな本棚

クラフト・エヴィング商會【著】

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おかしな本棚

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 朝日新聞出版
発売年月日 2011/04/20
JAN 9784023308985

おかしな本棚

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商品レビュー

4.2

107件のお客様レビュー

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2024/11/04

◆いつでもそこに『読みたい』が並んでいるのが本棚 作家など有名人の本棚を撮影した本がよく出ており、 本書も、本棚の写真集という意味では似ています。 しかし、本書には本棚はほとんど写っておらず、並べた本が写っているだけです。 その意味で、正確には、本棚ではなく、並べた本、 つまり...

◆いつでもそこに『読みたい』が並んでいるのが本棚 作家など有名人の本棚を撮影した本がよく出ており、 本書も、本棚の写真集という意味では似ています。 しかし、本書には本棚はほとんど写っておらず、並べた本が写っているだけです。 その意味で、正確には、本棚ではなく、並べた本、 つまり、著者が選んだテーマにより、どんな本をどう並べたかの写真集なのです。 ちなみに、昨年(2023年)7月、名古屋の人気書店「ちくさ正文館」が閉店。 慕われた店主だった古田一晴さんも、 つい先日(2024年10月10日)亡くなりましたが、 彼の選書・棚づくりは「古田棚」とも呼ばれるほど有名でした。 ジャンルや作家で分けて並べるのではなく、 ジャンルを超えて関連や傾向で棚を作っていたのです。 昔から読書家に慕われる書店は、どこも本の並べ方に個性や魅力があり、 それに惹かれて、予想もしない本に出会い買ってしまうことが、 愉しみのひとつでもありました。 本書は、それとは多少ニュアンスは違い、 敢えて無理に選択しているきらいもありますが (だからこそ『おかしな本棚』?)、 本の並び方やグルーピングをネタに、 著者の思いを開陳しているエッセイ集ともいえます。 以上は、本書のあらましですが、実は、この本を取り上げようと思ったきっかけは、 以下の一節に出会い、激しく共感したことにあります。 ちょっと長いのですが、引用しておきます。 「うちの本棚には、まだ読んでいない本がたくさんある。それが何よりも嬉しい。 ぼくにとって本棚とは『読み終えた本』を保管しておくものではなく、 まだ読んでいない本を、その本を読みたいと思ったときの記憶と一緒に 並べておくものだ。 「この本を読みたい」と思ったその瞬間こそ、 この世でいちばん愉しいときではなかろうか。 それをなるべく引きのばし、いつでもそこに『読みたい』が並んでいるのが本棚で、 その愉しさは、読まない限りどこまでも終わらない。 永遠につづいてゆく。何と素晴らしい本棚。」 以前、『積読こそが完全な読書術である』という本をご紹介しましたが、 相通ずるところがあります。 ただ、「いつでもそこに「読みたい」が並んでいるのが本棚で、 その愉しさは、読まない限りどこまでも終わらない」というのは、 私の場合ちょっと違っていて、 時間が経つと「読みたい」理由を忘れてしまうこともあるのです。 そこで編み出した私の読書法は、 買った本は、必ずその日のうちに、5分でも3分でも読むこと。 そうすると、積読にしても、記憶の断片が残り、改めて手に取るフックとなり、 「読みたい」理由を忘れてしまうことも、ほとんどなくなります。 なお、著者のクラフト・エヴィング商會とは、 デザイナー・著作家である吉田篤弘と吉田浩美の二人からなるユニット名です。

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2024/10/25

本棚はいいなあと、深く思います。子供のころから本棚があって、(それも大きな) そこにあった本の数々を思い出しました。父と母の本。美術全集、漱石の全集も。 そして私が買い集めた本。生家を出てからもずっと本棚と一緒でした。 その本棚をなくしてからはもう数十年たちました。 今は図書館で...

本棚はいいなあと、深く思います。子供のころから本棚があって、(それも大きな) そこにあった本の数々を思い出しました。父と母の本。美術全集、漱石の全集も。 そして私が買い集めた本。生家を出てからもずっと本棚と一緒でした。 その本棚をなくしてからはもう数十年たちました。 今は図書館でほとんど。そして買い求めた本はすぐに手放しています。 なので、「おかしな本棚」は夢のような・・・でももういらなくなりましたけどね。

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2024/09/13

吉田さんの32個の本棚。それにはそれぞれタイトルが付けられていて背表紙の写真とその本棚の解説が書かれています。 吉田さんにとっての本棚は読んだ本を並べるのではなく、読んでいない本を読みたいと思った時の記憶と一緒に並べておくものだそうです。 吉田さんが宮沢賢治が苦手とか、ご夫妻...

吉田さんの32個の本棚。それにはそれぞれタイトルが付けられていて背表紙の写真とその本棚の解説が書かれています。 吉田さんにとっての本棚は読んだ本を並べるのではなく、読んでいない本を読みたいと思った時の記憶と一緒に並べておくものだそうです。 吉田さんが宮沢賢治が苦手とか、ご夫妻揃って『罪と罰』は未読であるとか、海外に行ったことがないなど意外なエピソードにびっくり。会社の名前の由来も面白い。 未刊行本の『おしてもだめなら』はページをめくると「ひいてみな」と書かれていて笑ってしまいました。内容も最高に面白かったです。主人公のスティーヴ君最高ですね。私たちが普段何も考えずに口にしてる言葉て、よく考えると意味がわからない物がいっぱい。 そして最後に、吉田さんが本に関しても書かれています。本は「探すこと」がいちばんの醍醐味で、その次に「なかなか読めない」醍醐味があり、三番目にようやく「読む」醍醐味があると。確かにその通りだな~と共感してしまいました。

Posted by ブクログ