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日本帝国陸軍と精神障害兵士
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日本帝国陸軍と精神障害兵士

清水寛(著者)

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日本帝国陸軍と精神障害兵士

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 不二出版
発売年月日 2006/12/01
JAN 9784835057545

日本帝国陸軍と精神障害兵士

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2012/09/19

◆『カーネーション』にも描写された戦争と軍国主義の本質 ◆精神障害兵士から戦争を照射する 1930年代(昭和初期)から洋裁店を始めたコシノジュンコ姉妹の母親・小篠綾子の実話を元にした昨年のNHK朝ドラ『カーネーション』で、幼馴染の弱虫で心優しい安岡勘助が、1937(昭和12)...

◆『カーネーション』にも描写された戦争と軍国主義の本質 ◆精神障害兵士から戦争を照射する 1930年代(昭和初期)から洋裁店を始めたコシノジュンコ姉妹の母親・小篠綾子の実話を元にした昨年のNHK朝ドラ『カーネーション』で、幼馴染の弱虫で心優しい安岡勘助が、1937(昭和12)年に赤紙で出征して4年後の夏に帰還して心がなくなった廃人のようになり部屋に引きこもるというシーンが描かれていましたが、この本こそがその軍隊で出現する多くの弱兵・異常兵・不良兵に再教育・懲罰・隔離という想像を絶する処遇をし、そして戦争を目の前にして発病する彼ら精神障害兵たちがいかに過酷な非人間的治療を強制され置き去りにされてきたかを暴いた本です。 明治からの国民皆兵で日本軍国主義は障害者も例外なく戦争へと駆り出し、そして兵隊になれない者は役に立たない非国民として排除してきました。中国での日本軍の残虐行為、殺し焼き奪い尽くした三光作戦などは、戦争は本来理不尽なもので殺されるか殺すしかない究極の極限状況ですが、良心や理性や倫理が壊れて精神障害になる一歩手前で、タガが外れて凶暴化していった結果かもしれません。 アメリカでも精神的ストレスを原因とする内科的疾患・精神病は、ベトナム戦争や幾多の紛争後、PTSD(心的外傷後ストレス障害/戦争後遺症)として広く知られるようになりましたが、自衛隊員が35人死亡した小泉政権時のイラク派遣で、後に16人が自殺したことは明らかにPTSDと想像できますがひた隠しにされているとか。 敗戦後67年経っても戦争後遺症に苦しむ人たちがいるという事実や、日露戦争以降に組織された不良兵士・知的障害兵士だけを集めた陸軍懲治隊陸軍教化隊や、未復員兵という療養所に置き去りにされた元兵士のことなど、まったく今まで隠されていた戦争の影の部分、否、本質的な真実を洗いざらい暴露した貴重な調査研究の書です。  それにしても『カーネーション』でのヒロイン小原糸子役の尾野真千子は、歯切れのいい岸和田弁とチャキチャキの快活さの熱演がとても見事でしたが、1957年の木下恵介『喜びも悲しみも幾年月』で32歳頃の高峰秀子が新妻から老婆までを自然に演じ、司葉子31歳頃の66年の有吉佐和子原作『紀ノ川』で、22歳から72歳までを見事に演じて主演女優賞を総なめにし代表作なのはよく知られていますが、あっさりと22週目の127回からの老け役を夏木マリに明け渡してしまったのには度肝を抜かれました。

Posted by ブクログ

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