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道徳を問いなおす リベラリズムと教育のゆくえ ちくま新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2011/03/10 |
JAN | 9784480065957 |
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道徳を問いなおす
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商品レビュー
3.7
14件のお客様レビュー
例えば自分がよかれと思って行った善が他人にとっての善ではなかったとしても、それは自分がよかれと思って行った善だから相手にフィットするような形で自分が工夫しようとするはずだ的なことを言ってて、案外善は独りよがりじゃないんだと認識した。
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中学・高校校時代の道徳や生活指導について、「心に響かなかったなぁ」「息苦しかった!」などの印象を持つ人であれば、かなり共感・納得できる内容だと思う。道徳教育という言葉にちょっと不信感を持ったまま大人になってしまった人(※自分もまたその一人です)に、まず読んでもらいたい。 中学2...
中学・高校校時代の道徳や生活指導について、「心に響かなかったなぁ」「息苦しかった!」などの印象を持つ人であれば、かなり共感・納得できる内容だと思う。道徳教育という言葉にちょっと不信感を持ったまま大人になってしまった人(※自分もまたその一人です)に、まず読んでもらいたい。 中学2年の我が子にも、「今の学校での道徳教育では何が過剰で、何が過小かを書いているページ(15~31ページ辺り)と、海外の教科書が紹介されているページ(p207~211、p226~228、p234~235など)があるから、そこだけ読んでごらん」と勧めてみた。 中学生くらいだと、リベラリズムとかシチズンシップといった用語にぶつかった瞬間に敬遠されそうだが、上に挙げたページなら学校生活との関連も感じられて興味を持ってくれるのでは、と期待。読んでくれるかなぁ~?? 本著では公徳心と公共心、正義と善などの、一見よく似た言葉がしっかり使い分けられている。本著を読んだ後で、我が子の通知表の生活面の評価項目を改めて眺めてみた。現在の教育現場の指導の中では、著者が言うように公徳心が過剰に強調されている割に、(筆者が定義する意味での)公共心につながる項目は案外少ないことを認識できた。 本著は、日本で行われてきた教育の弱点・急所にズバリ切り込んでいると思う。著者自身が支持するリベラリズムや民主主義についても手放しで賞賛はしていない。また、様々な立場からリベラリズムに浴びせられる批判も誠実に検討している。リベラリズム・民主主義を支持する立場と、愛国心、共和主義などを支持する立場などが、丁寧に比較され「こっちの立場をとれば、こういう問題が生じやすい」など、各々のデメリットが整理・検討される。 ゆっくり読み進めていくうちに、全く問題が起こらない思想や制度といったものはなく、どれを選んだとしても何かしら問題は生じてくるだろうが、現段階で、個人や社会にとって一番良さそうな思想・態度が、自由・平等を尊重するリベラリズムであり、それを実現しやすいのが民主主義なのだと、ゆっくり読んでいるうちに頭が整理されていく。 民主主義の主権者として考え、行動できる大人を育てるために、海外では日本とは全く違う教科書が使われているそうだ。後半で紹介されているスウェーデンの教科書など興味深かった。道徳教育については、学校だけでなく家庭、地域などが果たすべき役割が大きいことを感じた。
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道徳教育と聞くともうなんとも「イヤな感じ」を受けるのだけど、本書も前半部分はそういう感じ。ただ第3章からは「それっぽさ」が薄れて読みやすくなる。 法と道徳についての重なりの過剰さ、法を守る=道徳的という認識に対しての批判のあたりはおもしろかったし、アフォーダンス理論にヌスバウム...
道徳教育と聞くともうなんとも「イヤな感じ」を受けるのだけど、本書も前半部分はそういう感じ。ただ第3章からは「それっぽさ」が薄れて読みやすくなる。 法と道徳についての重なりの過剰さ、法を守る=道徳的という認識に対しての批判のあたりはおもしろかったし、アフォーダンス理論にヌスバウムとセンを綜合し、というあたりは著者らしい感じがしたので読み応えがあった。
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