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東南アジアを学ぼう 「メコン圏」入門 ちくまプリマー新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2011/02/10 |
JAN | 9784480688545 |
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東南アジアを学ぼう
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商品レビュー
3.5
7件のお客様レビュー
2004年~2006年と2009年~2010年の経験をベースに書いたとのことで今となっては少し古くなってしまっているが、それでも実際に筆者が訪問されて、得られた経験が共有され、非常に参考になりました。
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「東南アジアを学ぼう」という題名の本であるが、本書で実際に扱っているのは、マレーシアを除く東南アジアの陸地部分、国名で言えば、ミャンマー、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナム、そしてミャンマー・ラオス・ベトナムと国境を接する中国内陸部である。それらの地域を、筆者は「メコン圏」と呼ん...
「東南アジアを学ぼう」という題名の本であるが、本書で実際に扱っているのは、マレーシアを除く東南アジアの陸地部分、国名で言えば、ミャンマー、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナム、そしてミャンマー・ラオス・ベトナムと国境を接する中国内陸部である。それらの地域を、筆者は「メコン圏」と呼んでいる。本書では、そのメコン圏を、その開発のために道路整備が進んだ3つの経済回廊を通して紹介している。回廊を実際に通行したら、どのような場所を通過するのか、ということが紹介の主な内容であり、ある意味では、旅行記的な内容でもある。面白い視点だと思ったが、本書は2011年の発行であり、情報が少し古いのが残念だった。 2008年の年末から2009年の年明けにかけて、ラオスに旅行に行った。訪れたのは、首都ビエンチャンと、世界遺産でもあるルアンプラバン。当時、仕事の関係でバンコクに1人で住んでおり、年末年始の休みの間に、タイ周辺の行ったことのない場所に行こうと計画し、訪問したものだ。もう15年も前の話なので、今では変わっていることも多いと思うが、当時のラオスは、首都のビエンチャンでさえ、本当にのんびりとした何もない場所、何十年前かの日本の地方都市という雰囲気の場所だった。そのことが気に入ったし、実際にのんびりと過ごすことが出来た。印象に残っていることはいくつかあるが、そのうちの1つが、ルアンプラバンの旅行代理店で見た、長距離バスの案内だ。ルアンブラバンから夜行バスが出ていて、そのバスは、33時間かけて中国の昆明まで行くという案内だった。何となく虚を突かれた感じがしたのだが、確かにラオスと中国は国境を接していて、バスが出ていてもおかしくはない位置関係にあった。気持ち的に大いにそそられたが、仕事始まりも迫っており、そのバスに乗ることはなかった。 それから15年、今ではなんと、ビエンチャンと昆明をつなぐ鉄道が出来たようである。その鉄道はルアンプラバンも通る。ネットで調べてみると、ビエンチャンからルアンプラバンまでは所要時間2時間。そして、ビエンチャンから昆明までは約10時間ということなので、ルアンプラバン-昆明間は、おそらく8時間程度。私が見た所用時間33時間の夜行バスは、利便性という観点からは全く太刀打ちできない状態だ。 というようなことを思い出しながら、それなりに楽しく読んだ。
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東南アジアの国々を概観する。 但し、国ごとの記載ではないのでじゃっかんわかりづらい。 また、実際にルートに沿って旅をするのであればいざ知らず、そうでない多くの読者にとっては、感情移入することも地名を覚えることも容易でない。 このため、結果として流し読みせざるを得ないようにも思う...
東南アジアの国々を概観する。 但し、国ごとの記載ではないのでじゃっかんわかりづらい。 また、実際にルートに沿って旅をするのであればいざ知らず、そうでない多くの読者にとっては、感情移入することも地名を覚えることも容易でない。 このため、結果として流し読みせざるを得ないようにも思う。 それでも、メコン川が各国にもたらす交通機能、農業機能、あるいは逆に断絶性を中心に実感することはできる。 そう、東南アジアの各国(特にインドシナ半島)は、メコン川との関係なくしては語られるのが難しいのである。 (以下、印象に残った事項を列挙) 中国によるダム開発、それによる下流への影響(水量変動、生態系・漁獲高:p.49、 メコン川を通じた上下流の交易(補完的な貿易):p.52、 中国のシーサンパンナ地域と東南アジアの関係(とくに、タイ族の出自、孟(もう)といった文字はタイ語で国の意):p.59、 チェンナイ・チェンマイをとおってバンコクへはタイ族の下ってきたルート:p.66、 タイ側からビエンチャン近郊のターナーレーンへのメコン川をわたる鉄道はラオスにとっての鉄道(だからビエンチャンの住民たちがしょっちゅう対岸のタイまで買い物に行くということなのかもな。また、この下流は両岸に同じ文化を育んだのに後に分断することになった):p.91,96、 メコン川での発電と隣国タイへの売電による「バッテリー」をめざすタイ:p.100、 ベトナムの南国統一鉄道の、鉄道による破壊と復興の歴史:p.118、 交通の要衝たるダナン(天然の深水港)はフランスからも米国からも進出の拠点にされた:p.124、 トンレサップ湖はメコン川の洪水が雨期にはバックで入り込む天然の遊水地:p.146、 タイの通貨バーツがこの地域の共通通貨化していくだろうとの事前の見込みに反して実際には中国からの進出が進む現状:p.179、、、 といったようにメコン川をとりまく、この国々にとって重要なトピックが結構網羅されているようにも思ったのも確かだが。
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