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ウラジーミル・ソロヴィヨフ 幻視者・詩人・哲学者
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2011/02/22 |
JAN | 9784000222150 |
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ウラジーミル・ソロヴィヨフ
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父親:インテリ(モスクワ大学ロシア史教授)で宗教的に自由主義的な態度 大学時代:当時はやっていた実証主義は気にいらず すべてのものの不和が不正であるのに対し、すべてのものの統一が正義である。 生きた統一としての正義とは神である。 理性も科学も、世界が全一性、統一された...
父親:インテリ(モスクワ大学ロシア史教授)で宗教的に自由主義的な態度 大学時代:当時はやっていた実証主義は気にいらず すべてのものの不和が不正であるのに対し、すべてのものの統一が正義である。 生きた統一としての正義とは神である。 理性も科学も、世界が全一性、統一された絶対的な生きた有機体であることを知っているが、そのような全一性とは神である。(略) そして、個人的な文明は民衆の信じているこのような生きた全一神を否定した。 P98 キリスト教の課題は、全世界を一つの生きた身体、神人の完全な有機体へと統一することで会った、この神人有機体の器官が種族、民族である。(略) 国民性を神の国の成就のための奉仕の道具と自覚せねばならない。 P190 (彼のとく、キリスト教の輪郭は) 1世界は悪のうちにあるという認識 2現在のキリスト教がはらむ虚偽の別から真のキリスト教への希求 3個人の救済よりむしろ全世界救済への志向 4神の国への実現へ向けての人間の能動的参加 5神の国ないし全世界の変容というイデ―における外的世界(自然)と内的世界(人間の霊or純粋な思想)の結びつき P194 人間の知的関心と道徳的関心と美的関心(この3者が統一されて宗教的関心となる)は、絶対的神的本源を希求する。(略)そして、神的本源が現実に存在するという確信はただ信仰によってのみ与えられる。(略)しかし、神的本源の内容は経験によって与えられる。 人間の根本的なエレメントとして、自然と神的本源と個人の人格 1神的本源が自然の背後にかくされている、広義の多神論、自然宗教(自然哲学) 2自然の否定→解放 すべての存在からの解放「無」(否定的啓示)ex仏教 3神的本源は暫時啓示される→イデア論 絶対存在者の3種の状態 1それは自己と無差別な状態のうちに自己の内容を有する 2自己の絶対的な内容を実現し、それを自己と対立させる 3自己の内容or本質―つまりすべてとの現実的にして問題的な統一の中で自己を実現する 2種類の統一 多数者を唯一者たる自己に帰する能動的原理(もたらす統一)―ロゴス 唯一者へと帰せられた多数者(もたらされた統一)―ソフィア P208 この世界を統一している世界魂は、自由な行為によって神から離れ、自分自身の多く敵対する要因に分裂した。このような世界魂が神的本源と再結合する過程が宇宙の推移のうちに跡付けられる。まず宇宙の素因が銀河系のような大きな天体の中に集結し(星の時代)、これらの天体が太陽系のような調和のとれた複雑な宇宙慶に分かれてゆき(太陽の時代)、最後に地球のような独立した個的成員をもとにして、さらに複雑で分化した統一形態が出現し、有機体の生が生まれ、人間の創造をもって完結する(地球の時代)。人間にあってはまず歴史過程が開始するのだが、それはこの論の冒頭で述べられた仏教からイデア論、ユダヤの一神教、そして預言者たちによるメシア待望といった流れとなる。ただここで面白い指摘がされる。ギリシャ・ローマ世界で啓示されたイデアが生活上の悪と戦うためには不十分だと意識された時、人間と国家の面での外的真実がローマ皇帝という神格化された個人に凝縮され、まさにそれと同じ時に神の真実が人間化した神イエス・キリストという個人の中に現れた。 (略)このように、ばらばらに分裂し神との結び付きも自然との結び付きも喪失した人類に統一を復興させるために、キリストは受肉したのである。(略)キリストがこの世を掬いに来た原因は悪なのだ。これがソロヴィヨフのキリスト論の輪郭である。 自然界で私たちが現実と認めるのは個々別々の孤立したエゴだけである。従って私たちは自己の内部に閉じこもり、他者からの浸透も他者への浸透も拒絶する。自己をすべての他者に対立させ、それらの他者を否定する。(略)この排他的な自己肯定が私たちの自然の根源的な悪なのだ。
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