広田弘毅の笑顔とともに 私が生きた昭和

ゆたかはじめ【著】

• 販売会社／発売会社: 弦書房
• 発売年月日: 2010/12/25
• JAN: 9784863290518

商品レビュー

2011/08/07

昭和の少年が見た広田弘毅の素顔。少年時代に広田さんの笑顔にふれた著者が昭和という時代と広田弘毅を語る。

著者の父親が広田の首相秘書官を勤めていたという。新しい歴史的事実が発見された訳ではないが、広田の人柄に触れる話題は興味深い。

2011/06/23

「落日燃ゆ」で知った広田弘毅の私的な人物像を、判事三代（祖父・父・本人）に亘る交友として当時の時代背景なども活写するもの。郷里が同じ、父は広田が総理大臣の時に、請われて首相秘書官を務め、赴任地の長崎で原爆に遭遇するなど、まさに時代のエポックを生き抜いた方。著者は幼い頃から広田家、官邸などに出入りして広田の清廉潔白な人柄に触れていた。今や広田を実際に知る方々が少なくなっているときに貴重な体験談がここには記されている。

三代裁判官という経歴は一見硬く融通がきかないような印象があるけれど祖父・父共に歌舞伎や芸術を嗜む豊かな家庭環境であり、著者も今言うところの幼い頃からの筋金入りの「鉄ちゃん」でもある。退職後は一切の法務仕事はせず、沖縄に移住・・というライフスタイルも魅力的だ。